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オンライン展示会のツールとは?自社開催にあたり必要な機能を解説

2021.11.08

2023.06.08

BtoBマーケティング

最近は、多くの企業様から「リード獲得のためにオンライン展示会を自社で開催したいと考えているが、初めての試みで、多くのツールからどのオンライン展示会のツールを使うべきかわからない」というお悩みをよく伺います。

また、「実際にオンライン展示会ツールのメリットを理解し、自社開催することでデジタルアプローチや非対面の顧客接点を強化していきたい」という声も耳にします。本記事ではそうした企業様の課題に対し、オンライン展示会のツールをどういったポイントで選定すべきかについてご紹介します。

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オンライン展示会ツールとは

crowd of people sitting on chairs inside room

オンライン展示会とは、文字通りオンラインで行う展示会のことを指します。

これまでは主要都市の展示会会場を使い、様々な企業がオフライン展示会を行い、自社の商材の発表や来場者への情報提供を通し、リード獲得を行っていました。しかし、コロナ禍によりオフラインの展示会ができなくなり、展示会開催がオンラインにシフトしています。

オンライン展示会は、バーチャル展示会、web展示会、オンラインカンファレンスとも呼ばれ、オンライン開催が定着しています。

そのオンライン展示会を開催するツールがオンライン展示会ツールであり、オンライン展示会に最適化された機能を搭載し、さまざまなツールを選択することができます。さまざまなオンライン展示会ツールがありますが、今回は、自社開催型という括りで利用できるオンライン展示会ツールやメイン機能を紹介いたします。

具体的なオンライン展示会ツール例

woman holding silver iPhone 6

具体的に、自社開催でオンライン展示会を実施できるツールを5つご紹介いたします。Web展示会開催ツールはたくさんありますが、イメージを掴んでいただければ幸いです。

有償ツール①:EventHub

EventHubは、イベント開始前、開催中、終了後と、オンライン展示会に関するカスタマージャーニーをトータルソリューションとして提供できるプラットフォーマーです。開始前の丁寧なホスピタリティによるフォローから、イベント開催中の顧客コミュニケーション、終了後のマッチングや商談への移行、他システムとの連携など、あらゆるステージでユーザー企業のニーズを満たせるでしょう。

導入企業もマイクロソフト、Slack、Sansan、セールスフォース、ZOOMなど、業界をリードする企業が多く、展示会、カンファレンス、セミナーなどのあらゆるオンラインイベントで重宝されています。

参考:https://eventhub.jp/

有償ツール②:SHANON

SHANONのバーチャル展示会ツールは、臨場感を特に意識した作りが特徴です。「3DCG」か「実写」で作成することもでき、実際にオフラインで現地にいるような状態で展示会に参加できます。高機能で大規模を必要とする、カンファレンスやライブイベントにも多くの実績があります。

また、マーケティング領域のソリューションも充実しているのが魅力です。オンライン展示会前後の名刺管理やセミナー管理、マーケティングオートメーションなどを組み合わせると、リード管理から商談創出に至るまで一気通貫したサービスを展開できます。

参考:https://www.shanon.co.jp/products/virtual/

有償ツール③:EventX

EventXは、ビジネスマッチングイベント、バーチャルキャリアフェア、バーチャルトレードショー、オンラインカンファレンスなど、オンライン展示会に加え、様々なイベントを開催できます。

アジア圏での導入実績も多く、多言語にも対応しています。オンライン展示会を盛り上げる機能も充実しているので、イベント成功の強いサポートとなるでしょう。同サービスは、100人以下のウェビナー機能であれば無料で利用可能なため、比較的小規模なイベントの開催にもマッチしています。

参考:https://ja.eventx.io/

有償ツール④:イベントス

eventosは、これまで100万人以上の顧客体験を向上させている、イベントプラットフォームです。自社専用のプラットフォームが持てるだけでなく、自由にカスタマイズも可能です。

多くの機能を1ツールで一元管理でき、イベントを成功に導くために最適化されています。高いカスタマイズ性により、自社ブランディングもイメージ通りに行うことができるのが特徴です。

また、ログデータを詳細に取れるので、分析によりイベント後のフォローも的確に行えます。アプリにも対応しており、どこにいてもeventosからオンライン展示会に参加できます。

参考:https://eventos.tokyo/

有償ツール⑤:ON24

ON24は外資系のウェビナープラットフォームの会社です。

非エンジニアでも、マウス操作でオンライン展示会を開催できるよう作成できるツールです。操作が簡単なだけでなく、顧客とのエンゲージメントをウェビナープラットフォームを通じて深めることができる機能が搭載されています。

ライブ体験や、オールウェイズ・オン体験、パーソナライゼーションなどを通し、世界中の様々な企業のオンラインエンゲージメントを向上させています。

参考:https://www.on24.co.jp/

無償ツール:ZOOMビデオを作成しアーカイブ

自社でオンライン展示会を開催する場合、予算的に厳しい企業は、ZOOMなどのツールを利用してオンライン展示会を開催することをお勧めします。現在のコロナ禍であれば、ZOOMなどのオンライン商談ツールを会社が契約している企業も多いでしょう。

ZOOM等のツールを使って、自社のソリューションやデモコンテンツを動画として作成し、カテゴリーごとに揃えて公開するだけで簡易的にオンライン展示会を開催できます。必要に応じて、動画を視聴する際に社名やメールアドレスを入力してもらい、連絡先を獲得する動線を作れば効果的にリードを増やしていけます。

詳細については「オンライン展示会プラットフォーム選びのヒント!比較17選」の記事をご参照ください。

オンライン展示会ツールに欠かせない機能

person touching and pointing MacBook Pro

自社でオンラインやバーチャル展示会を開催する際、利用するツールにどんな機能が搭載されていることが望ましいでしょうか。参考までに、あると便利な機能をご紹介いたします。

動画配信

まず基本機能ですが、オンライン展示会を開催する際には、動画配信機能が欠かせません。オンラインで実施する上で、動画配信機能がないプラットフォームを利用するわけにはいきません。

動画を配信する方法はいくつかあり、商材の特性上、高画質で動画配信をすべきか、最小限の機能で展示会を実施するためのツールを選定するのか、開催目的に応じて最適な動画配信機能を選択されると良いでしょう。

登録フォーム作成

オンライン展示会やオンラインカンファレンスを開催する際、申し込みを行う登録フォームも機能として備えておきたいところです。もちろん、簡単なフォームを作成する機能が、自社で導入済みのMAツール内に備わっているかもしれません。

しかし、そのような他システムで機能を賄うためには、システム連携や必要に応じて開発が必要な場合があります。従って、オンライン展示会に申込む際や資料ダウンロードをする際のリード獲得の方法として、登録フォーム作成機能は欠かせません

録画

自社でオンライン展示会を開催する際、ライブ配信だけでなく、アーカイブとして動画を残しておくと何かと便利です。自社で開催し、その動画を自社の資産として十分に活用するためには、録画をしてコンテンツを保存できると望ましいでしょう。

チャット

直接対面ができないオンライン展示会では、チャットは視聴者とのコミュニケーションをとるための重要なツールです。動画配信中に講演者に質問をする機能や、視聴している人の感想がタイムラインに流れるような機能、展示会上でのコミュニケーションを促す掲示板的機能など、さまざまな役割を果たします。

主催者や講演者は、チャットを通して顧客や関係者からの率直な意見を聞くことができますし、誰がチャットにコメントを投稿したかも記録できるため、リアルタイムで顧客の反応を感じ取ることができます。

名刺交換

オフラインであれば、対面で名刺交換ができて、立ち話などの雑談による情報交換ができますが、オンラインの場合そうはできません。一方で、オンライン展示会ツールには、名刺交換機能が備わっているものもあります。

せっかく興味のあるコンテンツを視聴してくれても、相手がどの会社のどなたかがわからず、連絡先もわからないと商談につながりません。そういったニーズに応えられるよう、オンライン上でスムーズに名刺交換ができる機能が必要です。

展示会に参加する際に、事前に登録した個人情報をもとに名刺交換をする方法もあります。さらにオンライン展示会に申し込む際に、個人情報の取り扱いに関するガイドラインに承諾した上でやりとりをしたり、ビジネスを円滑に進める上で必要なお作法をクリアしたりして利用できるため、安心して名刺交換できるでしょう。

アンケート作成

特定のコンテンツを視聴した後に、視聴者の参加目的や現状のステータスを把握できると、今後のアプローチの参考になります。コンテンツの視聴中や視聴後、展示会終了後のお礼に、アンケートが取れる機能もあります。

視聴中にアンケートを取る際は視聴者の注意を惹きつける狙いや、参加型にすることで飽きさせない方法の一つとしても利用できるので、アンケート機能は展示会を成功させるための必須機能の一つだと言えます。

商談ルーム

オフラインであれば、興味関心がある見込み顧客に「立ち話もなんですから」という形で話しやすい場所にご案内し、商談をはじめることができました。

オンラインの場合、講演者対視聴者は1:Nの関係です。一方で、興味を抱いている見込み顧客に詳細な情報提供やヒアリングを行う際は、1:1で話をできるスペースが必要です。

オンライン展示会ツールには、プライベートスペースを設ける機能もあり、講演者側のサポート社員が待機し、興味がある方をバーチャル上のプライベート空間に案内し、商談をスタートさせることもできます

視聴ログ記録

オンラインの場合、デジタルデータがとれることも特徴です。オンラインで視聴してくれている参加者のうち、どのプログラムのどのコンテンツの視聴時間が長かったか、視聴者数が多かったかの統計情報をログとして残せます。

興味がなければ自由に退室できるのもオンライン展示会の特徴であり、主催者側が顧客フォローの参考として、記録された視聴ログを分析して活用することが重要です。

多言語対応

自社の対象とする顧客の地域や言語により、多言語対応することも重要です。特に、海外の売上比率の高い商材を扱っている企業であれば、さまざまな国に日本語以外の言語でメッセージを届ける必要があります。それは、世界中からの参加者を対象にできるオンライン展示会の属性と非常に相性が良いと言えます。

多言語対応することで、場所や時間に縛られず世界中の潜在顧客層にアプローチし、ビジネスを拡大できる可能性があります。

外部ツール連携

オンライン展示会の前後の顧客アプローチを充実させることで、リード獲得や商談創出の質や量が向上します。オンライン展示会は、コンテンツをオンラインで視聴者に効果的に届けることに長けています。一方で、集客や顧客のフォロー、商談後のステータス管理は得意ではありません。

したがって、名刺管理ソフトやMAツール、営業支援ツールなど、オンライン展示会の効果を最大化する他システムとの連携機能があると非常に便利です。必ずしもすべてのツールとネイティブに繋がるわけではありませんが、ツール選択の際に、連携機能が備わっているかを確認することが重要です。

オンライン展示会ツールの費用相場

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オンライン展示会を主催する場合にかかる費用を、参考までにお伝えします。今回は、自社主催のケースを想定してご紹介します。自社開催の場合は、以下の費用が発生します。

  1. プラットフォーム利用料
  2. コンテンツ制作費
  3. 企画/編集費用

プラットフォーム利用料は、自社が展示会プラットフォーマーでは無い限り必ず発生します。どの規模でオンライン展示会を開催するか次第ですが、基本的にカスタマイズの見積もりになるため、ツールを提供する会社に個別で問い合わせていただく必要があります

コンテンツ制作費や企画編集は、自社でできれば費用はかかりません。しかしながら、自社ウェビナーを始め、イベント開催の経験が少ない企業であれば、イベント企画会社や制作会社、コンサルティング会社に相談すると良いかもしれません。

費用についても全て外部委託するのか、一部委託するのかで費用は様々ですが、数十万〜数百万が相場となるでしょう。詳細は、オンライン展示会の費用相場について触れている、下記リンクを参考にしてください。

 参考:「オンライン展示会の3つの費用相場と開催手順を紹介

オンライン展示会開催のメリット

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これまで、オンライン展示会ツールに焦点を当てご紹介しました。本章では基本に立ち返り、そもそもオンライン展示会を開催するメリットやデメリットに触れていきます。

時間・場所の制約を受けにくい

オンライン展示会はオンラインで開催されるため、時間や場所の制約を受けず開催可能です。ライブ配信のみ視聴可能な場合、時間的制約を受けますが、移動時間や場所を理由に参加を諦める必要がありません。

天気や公共機関などの影響も受けにくいため、参加へのハードルが低いのが特徴です。

オフライン開催以上の参加者数が期待できる

時間や場所、移動の制限が無く、インターネットさえ繋がっていれば、自宅からでも海外からでも大抵の場合参加できます。したがってオフラインと違い、気軽に参加する人が多く、オフライン展示会以上の参加者数が期待できます

コストメリットが高い

オフライン展示会の場合、開催には、場所や紙の販促物、設営に必要な備品など、一定の費用が発生します。一方オンライン展示会の場合は、これらの準備が不要です。

展示会を開催するにあたって、ツールの利用料などはもちろん発生しますが、それ以外は基本的にデジタルアプローチに必要な環境を整えれば良いので、一般的にコストメリットが出るでしょう。

強制的にデジタルシフトやデータ分析に取り組める

単純にオフライン展示会との比較にとどまらず、オンライン展示会に取り組むことで、中長期的に会社としてデジタルシフトやデジタルアプローチに舵を切ることになります。結果的にデータを取り、分析し、強制的にデジタルマーケティングのアプローチが進んでいきます。

オンライン展示会開催のデメリット

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オンライン展示会開催には、メリットだけでなくデメリットもあります。デメリットも理解した上で、自社開催を成功させましょう。

リードの質が低く顕在層へのアプローチが困難なことも

オフラインよりも参加者数を期待できるというメリットと表裏一体ですが、展示会への参加のハードルが低いため、とりあえず参加してBGM的に視聴する人がいるのも事実です。課題感も顕在しておらず、情報収集目的の参加が多いので、質の高い商談に繋がる確率は低いかもしれません

オンライン需要により参加費用が高いイベントも

自社でWeb展示会を開催する場合は、このデメリットは無いですが、最近はオフライン展示会開催ができず、オンライン展示会が主流になっています。イベント主催者は、いままでオフラインで得られた売上がなくなってしまったので、オンライン展示会への参加費用がこれまでと比べ高騰していると言われています。

視聴者のネット環境に影響を受ける

バーチャル展示会は、インターネットを介して開催し、参加者が視聴します。したがってオフラインと違い、視聴者のネット環境によって視聴環境が不安定になります。

インターネット接続の安定している環境からの参加を呼びかけても、参加者は必ずしもその環境から参加できるわけでは無いのです。どうしても参加したいコンテンツも、視聴者のネット環境により図らずとも参加できない可能性もあります。

まとめ:オンライン展示会のイベント一覧を無料配布中!

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本記事では、オンライン展示会のツールや、自社開催に必要な機能を紹介しました。自社で開催する際に気をつける点にも触れましたので、参考になれば幸いです。

また現在、「オンライン/オフライン展示会のイベント一覧の無料配布」を行なっています。

これから展示会開催を検討している企業の担当者は、実際にイベントに参加してみて自社開催をする際のヒントにつながるかもしれません。是非とも閲覧してみて、実際に参加することで、ビジネス拡大に必要な情報を入手しましょう。

イベント一覧表のイメージ

2022年開催予定の展示会・イベント一覧表を配布中です。来場想定数や費用感も把握可能です。詳細は下記からどうぞ。

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松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

国内システムメーカーの営業としてキャリアをスタート。その後 テレマーケティング企業で事業/拠点の立ち上げ・営業企画に従事。自身もインサイドセールス部門での業務経験を積む。

その後B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。BtoBマーケティング/営業DX/インサイドセールスで携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。

B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。