BtoBマーケティングのKPIとは?広告予算〜目標設定まで解説

2021.12.06

2021.12.28

BtoBマーケティング

「BtoBマーケティングを進めていきたいが、どのようなKPI設定をすれば良いかわからない」
「BtoBマーケティングのKPIはチャネルごとにどう変えれば良いか知りたい」

こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

BtoBマーケティングは、営業が新規取引を獲得するためにリストを集める、ビジネスのスタートラインに位置しています。

BtoBマーケティングを成功させることで、経営目標が達成しやすくなるでしょう。

一方でBtoBマーケティングは、チャネルごとのKPI設定の仕方が難しいものです。

そこで今回は、BtoBマーケティングのKPIについて、チャネルごとに確認していきます。

この記事を読むことで、BtoBマーケティングのKPI設定をどのように進めれば良いのかが理解できるでしょう。

それでは解説していきます。

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BtoBマーケティングにおけるKPIの考え方

BtoBの主な特徴は、企業間の取引であるため、受注単価が大きく継続的な取引関係になることが多い点です。

KPI(Key Performance Indicator)とは「重要経営指標」のことをいい、企業が目標を達成するためのプロセスが適切に行われているかどうかを判断する指標のことをいいます。

つまりBtoBマーケティングでは、一度関係を作れれば継続的に単価の高い取引ができる前提になるため、KPIの達成に向けて比較的予算をかけやすいことがわかるでしょう。

それでは、BtoBマーケティングにおけるKPI設定の必要性を次に確認します。

BtoBマーケティングにおけるKPI設定の必要性

KPIを設定することで、目標達成に向けた課題が明確化されます。

具体的に、以下のようなホームページ制作会社を例にみてみましょう。

  • 目標:1ヵ月の自社サイトからのお問い合わせ件数を100件獲得する
  • 現状:お問い合わせ数が10人、アクセス数が100人
  • 上記を前提としたコンバージョン率:10%
  • 目標達成のために必要なサイトのアクセス数:100人→1000人

従って、サイトへのアクセス数を増やすには、サイトの認知度を上げる必要があることが分かり、そのためには、「SNS発信をしてみよう」・「リスティング広告を使ってみよう」といった判断ができるわけです。

このようにKPIを設定することにより、目標を達成するためには何を改善すればばよいのかが明確になります。

KPIは売上目標から逆算して設定

KPIを設定する際に最も重要なことは、売上目標から逆算することです。

なぜなら、マーケティングは企業の売上目標達成がゴールであり、この点を考慮せずに目標設定すると、最初からゴールを視野にいれていないことになってしまうからです。

それでは、具体的なKPI設定の手順を順にみてみましょう。

①目標を設定する

引き続きホームページ制作会社を例にあげてみましょう。

次のような条件を追加して考えてみます。

  • 売上目標:1000万円
  • 実際のホームページの作成依頼:2人/10人
  • 受注単価:100万円
  • 月の売上:200万円(依頼者2人x単価100万円)
  • 現時点のGAP:800万円(1000万円-200万円)

続いて、この1000万円の売上目標を達成するために必要なKPIを考えていきます。

②自社のコンバージョン率を目安に各目標値を計算

目標が設定できたら、自社のコンバージョン率を目安に逆算していきます。

先程の例から、このホームページ制作会社の受注までのプロセスを表にまとめると、以下のようになります。

案件化数(アクセス数→お問い合わせ件数)10%
受注率(お問い合わせ→受注)20%

③逆算して計算

売上目標を1000万円とすると、単価1件100万円なので、受注数は10件必要です。

お問い合わせ件数からの受注率が20%であるため、以下のように計算できます。

  • 10件(必要な受注数)÷ 20%(お問い合わせ件数からの受注率)=50件(必要なお問合せ件数)

更に、お問い合わせ件数はアクセス数の10%なので、次のように必要なアクセス数が導き出されます。

  • 50件(目標お問い合わせ件数)÷10%(アクセス数からのお問合せ率)=500人(目標アクセス数)

このように逆算して目標設定をすることで、売上達成に十分な見込み顧客を獲得することができます。

一方、マーケティングには広告費用がかかる場合があるため、KPIを考える際に広告予算の目標数値を考えておく必要があります。

引き続き確認しておきましょう。

KPIに対する広告予算の目標数値とは

広告予算の目標設定をする際には、目的を明確にした上で、チャネルごとの効果を計算しながら設定する必要があります。

①まずは広告を打つ目的を明確化する

広告を打つ以上、その広告で何を得たいのかを明確に定める必要があります。

これまでのホームページ制作会社の例でいえば、以下の2点で、広告の予算なども変わってくるでしょう。

  • 最終的に仕事を受注することを目的とすのか
  • お問い合わせ件数のUPを目的とするのか

②限界CPAを知る

CPA(Cost Per Acquisition)とは、成果1件に対する広告単価を指します。

CPAには、広告費だけでなく、人件費なども含まれるため、CPAの目標数値は、最終的に得る利益を意識して設定します。

そのためにもまず、CPAの限界値を知っておきましょう。

限界CPAは「売上-原価-経費」の計算式で求められます。

今回の場合だと、売上単価が1件100万円で、原価はホームページなので無いものの、人件費が20万円、その他経費が10万円とした場合、以下のように限界CPAを確認できます。

100万円(売上)-30万円(人件費+経費)=70万円(限界CPA)

しかし本当に70万円に設定してしまうと、利益がまったく出なくなってしまうので、あくまで上限値ということを覚えておきましょう。

③目標CPAを設定

実際に使える限界CPAが70万円とわかったところで、今度は目標CPAを設定しましょう。目標CPAは「限界CPA-確保する利益」で計算することができます。

今回確保したい利益を60万円と設定すると、目標CPAは10万円ということになります。

BtoBマーケティングにおける主なチャネルの種類

BtoBマーケティングをするにあたっては、主に4つのチャネルの種類があります。それぞれおさえておきましょう。

①Webサイトから自然検索

そもそもWebサイトの自然検索で、顧客に対してアプローチをするためには、検索結果で上位表示されていなければ、クリックすらしてもらえません。

そのために必要な技術がSEO(Search Engine Opimization)です。

SEOとは、検索結果のページが上位に表示される為に様々な施策を行うことです。

②リスティング広告

リスティング広告とは、検索エンジンで一般ユーザーが検索したキーワードに関連した広告を検索結果画面に表示する広告のことです。

リスティング広告は、SEO施策をすることなく上位表示することができ、その広告がクリックされることで費用が発生します。

③ウェビナー

ウェビナーとは、ウェブとセミナーを組み合わせた造語であり、ウェブセミナーやオンラインセミナーとも呼ばれています。

ウェビナーのメリットは、以下の2点です。

  • 非接触でセミナーを開催できること。
  • 格安コストで実施できること

また、デメリットは以下の通りです。

  • 案件化率が低い(信頼関係を深めにくい)
  • 配信トラブルが起きる

④展示会

展示会とは、企業の出展者が、自社の商品やサービスを紹介することで新規顧客獲得を目的としたイベントです。

 展示会のメリットには以下のようなものがあります。

  • 見込み客との関係を構築できる
  • 認知宣伝効果がある

また、デメリットは次の2点があげられるでしょう。

  • 出展料がかかる
  • プロモーション費がかかる

BtoBマーケティングにおけるチャネルごとのKPI設定方法

BtoBマーケティングにおいてどのようなチャネルがあるかの整理ができました。

引き続き、それぞれのチャネルにおけるマーケティングKPIはどのように考えるべきかをみていきましょう。

Webサイトからの自然検索に対するKPIの設定

ここではwebサイトからの自然検索に対するKPIについて、どの指標で目標設定するかを確認しておきましょう。

次の4点です。

①更新記事数

顧客が知りたい情報があるコンテンツを発信しなければ、そもそも自然検索で目には止まりません。目標のアクセスから逆算して、「月に何本記事を更新する」などの目標を設定をしましょう。

②PV数

PV数とは、ユーザーがページを閲覧した回数です。

Webサイトでの認知度を測る指標として、最もわかりやすいのがこのPVです。

このPV数が多ければ、顧客が興味がある情報であることなどがわかるでしょう。

逆に少なければ、発信する情報の質を変える必要があるかもしれません。

③UU数

UU数とは、1ユーザーに対して1カウントされる指標です。

つまり、1人のユーザーが何回訪問してもカウントは1という計算です。

新規顧客獲得を目標とするのであれば、このUU数を増やす必要があります。

④お問い合わせ/資料請求

これは、売上に直結する指標です。PVだけが上がっても、このお問い合わせ件数が伸びなければ成約まではたどり着けません。

従って、お問い合わせボタンの位置の最適化などを意識しましょう。

リスティング広告におけるKPIの設定

次に、リスティング広告に関する目標設定を考えましょう。リスティング広告は、認知・誘導・成果の各フェーズでKPIを設定する必要があります。また、その上で広告予算の目標設定も必要です。

それでは早速、各フェーズのKPIから確認しましょう。

以下に表で整理しています。

商品を認知してもらう為の代表的なKPI

広告指標名内容
インプレッション数(Imp)広告の表示回数
インプレッション単価(CPM)広告表示1,000回あたりの費用
リーチ(Reach)広告表示されたユーザー数
フリークエンシー(FQ)1ユーザーあたりで広告表示された回数

誘導成果の代表的なKPI

広告指標内容
クリック数(Click)広告がクリックされた数
クリック率(CTR)広告表示に対して広告がクリックされた確率
クリック単価(CPC)広告クリック1回あたりの広告費

成果に対する代表的なKPI

広告指標内容
コンバージョン数(CV)成果の獲得数
コンバージョン率(CVR)広告クリック数に対する成果獲得の確率
コンバージョン値成果獲得によって得られた売上金額
顧客獲得単価(CPA)1件の新規顧客獲得にかかった広告費
オーダー獲得単価(CPO)1件の注文獲得にかかった広告費
広告費用対効果(ROAS)広告費に対して得られた売上額の割合

このようにリスティング広告の予算を考える上では、認知・誘導・成果の各指標が重要になるわけです。

リスティング広告における広告予算の目標設定

リスティング広告の広告予算の決め方は、2つあります。

①目標の売上額から決める

広告の予算は、売上の10%から15%で設定することが多いため、売上1000万円を目標にした場合、100万円〜150万円が広告予算となります。

②現在の売上額から決める

現在の売上から決める場合は、先ほどの例でいうと、200万円が現在の売上である為、20万円から30万円が広告予算になります。

この2つの考え方に対して、クリック単価をおさえながら決定していきます。

リスティング広告のクリック単価は、Googleのキーワードプランナーをみることで把握できます。

今回のホームページ制作会社で例えると、月の目標の売上を1000万円に設定した場合、ホームページ来訪者からのCV率が2%なので、500人のUU数が必要になります。

そして「ホームページ制作」というキーワードで広告を出す場合のクリック単価が200円だと仮定し計算すると、以下のような結果になります。

500人(UU数)×200円(クリック単価)=10万円

10万円がリスティング広告の費用として設定されることになります。

ウェビナーにおけるKPIの目標設定

ウェビナーにおけるKPIの目標設定についても考えていきましょう。

ウェビナーは、zoomを活用するなど工夫すれば人件費のみで実施できます。

それでは、KPIの目標設定について確認します。

①申込数(リード数)

セミナーに申し込みをした人は、見込み客の数となります。

セミナー前に、社名や連絡先などを取得しておくことにより、セミナー後の営業活動をスムーズに行うことができるようになります。

②参加数

セミナーを視聴した人数になります。

これまでのセミナーの実績や、現時点でのリード数などから算出して、目標を設定しましょう。

③視聴後のアンケート数

動画配信後に、視聴者にアンケートを送り、返信があった視聴者数を抽出しましょう。

④動画の評価

動画の長さ、コンテンツの内容、途中離脱した視聴者の数など、総合的に動画の評価を参考にしましょう。

⑤SNSでの拡散

SNSで拡散されれば、そのウェビナーより認知効果を発揮する場合もあるでしょう。

つまりSNSでの拡散も重要なKPIの1つであり、これを利用し、ウェビナーの効果の最大化を狙いたいところです。

展示会におけるKPIと広告予算の目標設定

最後に展示会におけるKPIと広告予算の目標設定について確認します。

まずは展示会で設定するべきKPIについてです。

①来場者のコンバージョン率

来場した見込み客が、実際にコンバージョンしたかどうかは非常に重要なKPIです。

展示会自体、頻繁に行うものではないですが、定期的に行った時に、コンバージョン率を確認し、目標設定を行いましょう。

②商談数

展示中に行われた商談の数と、展示会の後に行われた数を測定します。

展示会中にできる商談の数には限りがあるため、展示会終了後に商談数を増やすことが、売上アップのポイントとなります。

③新規リード数(名刺交換)

展示会に来場した人の内、メールアドレスや住所の情報を入手できた見込み客の数です。

メールアドレスの入手後は、必ずメールを送信し、その後の商談に結びつけるようにしましょう。 

④ブースへの訪問者

展示会全体の来場者や、新規リード獲得数、コンバージョン率を意識して目標設定をおこないましょう。

従って、ブースに来てもそのまま立ち去ってしまっては意味がありません。

少なくとも③の新規リード数に結びつけるようにしましょう。 

ここまで、展示会におけるKPIの目標設定を確認しました。

続いて、広告予算について整理します。

展示会における広告予算の考え方

展示会の広告予算を考えるうえでは、訪問者の目標KPIから逆算して考えていきます。

具体例で確認しましょう。まずはKPIの目標を整理します。

3日間で10,000人の来場が見込まれる場合

10,000人(展示会全体の来場見込み客)×3%=300人(目標新規リード獲得数)

更に、1日単位での新規リード獲得数を計算:

300人(目標新規リード獲得数)÷3日間=100人(1日の新規リード数の目標)

ここまでの計算で、以下のように展示会の成果を計算できます。

  • 300人からのコンバージョン率が仮に5%だとすると、15人の受注が見込める
  • 受注単価を1件100万円だとすると、受注見込み利益は1,500万円

以上の点から、展示会にかけることができる最大の費用は、以下の計算で確認できます。

1,500万円(受注見込み利益)−経費=展示会にかけることのできる最大の費用

実際には利益全部を展示会に割くことは現実的ではないので、ここからさらに「確保したい利益」を差し引くことにより、展示会の予算を算出することができるでしょう。

まとめ:適切なKPIを設定することでBtoBマーケティングを成功させよう

ここまで、KPIとその目標設定の方法について解説してきました。

目標から逆算して、チャネルごとにKPIを設定することが重要であることを整理しできたかと思います。

検索からの自然流入・リスティング広告・ウェビナー・展示会などのチャネルごとに広告予算を意識することで、より精度の高いKPI設定が可能となるでしょう。

BtoBマーケティングを成功させるには、KPI設定を行うことに加えて、戦略や施策などのノウハウも重要です。営業DX.jpではこうしたノウハウを幅広く提供しているので、ぜひご覧ください。

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松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

国内システムメーカーの営業としてキャリアをスタート。その後 テレマーケティング企業で事業/拠点の立ち上げ・営業企画に従事。自身もインサイドセールス部門での業務経験を積む。

その後B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。BtoBマーケティング/営業DX/インサイドセールスで携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。

B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。