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HubSpotとSalesforceの違いとは?連携方法や使い分け方法についても解説!

2021.06.21

2024.03.20

営業DXツール

この記事は、営業活動の管理を効率化し、業務をスムーズに進めたい方に向けて書いています。特に、営業支援ツール(SFA)の選択に際し、HubSpotとSalesforceのような代表的なツールの間で選ぶ際の迷いや、それぞれの機能、コスト、使い勝手の違いについての疑問を持つ方に役立つ内容です。

多くの企業が直面するこの問題に対処するため、HubSpotとSalesforceの基本情報と、これらのツールがどのように異なるのかを詳しく比較しています。適切な営業支援ツールを選び、導入することによって、より効率的な営業プロセスを実現してください。

なお、HubSpotの料金体系については、以下の記事でも解説しています。

関連記事:【解説動画あり】HubSpotの料金はいくら?価格や費用をプランごとに解説

ちなみにHubSpotの料金については、動画でも解説していますので、よろしければ参考にしてください。

HubSpotとSalesforceの基本情報

HubSpotとSalesforceの違いを説明する前に、まずはHubSpotとSalesforce、それぞれどういった仕組みなのかを解説します。

HubSpot(ハブスポット)とは

HubSpotは、世界中の多くの企業が利用している、マーケティング、セールス、コンテンツ管理、カスタマーサービスを一つに統合するクラウドベースのプラットフォームです。HubSpotでは、顧客体験を向上させるための情報を一括で管理でき、使いやすい一貫したユーザーインターフェースが社内での導入をスムーズにします。

CRMを初めて導入する企業、予算を抑えて始めたい中小企業、さまざまな機能を自由にカスタマイズしたい大企業まで、多様なニーズに応える柔軟性を持っています。

Salesforce(セールスフォース)とは

Salesforceは、アメリカのセールスフォースドットコム社によって開発された、CRM(顧客管理)ツールです。CRMの核を中心に、さまざまな機能を持つプロダクト群を統合したプラットフォームとなっています。HubSpotと競合するような幅広い機能を提供し、利用する企業のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。ただし、製品によって操作方法や連携できる他のツールが異なるため、新しい機能を習得するためには時間が必要かもしれません。

SalesforceのSales Cloudは、レポート作成、取引管理などを含む強力な営業支援機能(SFA)を提供しています。見込み顧客管理や営業プロセスの自動化で、営業効率の大幅な向上を実現できます。

HubSpotとSalesforceの料金の違い

SalesforceとHubSpotは、それぞれがSFAの領域で提供するものでありながら、料金体系において大きな違いがあります。

Salesforce(特にSales Cloud)では、料金はユーザーごとに設定されています。たとえば、Enterpriseプランでは一人当たりの月額が19,800円(税別)であり、10人のユーザーを登録する場合、月額で198,000円が必要です。

一方、HubSpot(Sales Hub)は、組織全体の基本料金が定められており、適切なプラン選びによって総コストを低く抑えられます。たとえば、5名の営業スタッフがProfessionalプランに、残りの5名が無料プランを使用する場合、Professionalプランでの5名分の料金は月額54,000円です。つまり、Salesforceを使用する場合の約4分の1のコストで済みます。

以下のサイトで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

【営業管理:SFA編】SalesforceとHubSpotの料金を徹底比較!向いている企業の特徴も解説

HubSpotとSalesforceのMAツールの違い

HubSpotとSalesforceのMAツールとしての違いには、主に以下が挙げられます。

  • インバウンドマーケティング
  • 営業との連携

それぞれ詳しく解説します。

インバウンドマーケティング強化に|HubSpot Marketing Hubの特徴

HubSpotは、インバウンドマーケティングに特化しています。主な対象は、興味を示しているまたは今後興味を示す可能性がある「見込み顧客」です。インバウンドマーケティングでは自社の製品やサービスへの関心を深めてもらうことを目的としています。

関心を引き上げるためには、ブログ投稿、無料でダウンロード可能なホワイトペーパーやeBook、紹介動画、SNSを通じた情報発信などが必要です。豊富で質の高いWebコンテンツの提供が重要となってきます。さまざまな手段を駆使し、見込み顧客の興味を引きつけ、関心を高めることが成果につながります。

営業との連携を重視するなら|Salesforce Salesforce Pardotの特徴

Salesforceは、効率的な営業活動を支援するクラウド型CRMアプリケーションです。Salesforceはリード、取引先責任者、取引先、商談の管理を一元化し、営業チームの活動を容易に追跡できます。さらに、レポートやダッシュボードを作成する機能が充実しており、営業成果の分析と可視化をサポートします。

また、Chatterや通知機能を利用すると、チームメンバーは適切なタイミングで行動を起こすことが可能です。

Salesforceの豊富な機能は、営業チームの連携と効率を高める強力なツールとなるでしょう。

HubSpotとSalesforceのCRMツールの違い

HubSpotとSalesforceのCRMツールの違いには、以下の点が挙げられます。

  • 無料で使える
  • スタートアップ企業におすすめ

それぞれ詳しく解説します。

無料で使える!HubSpot CRMの特徴

HubSpotは、無料プランでも多彩な機能を提供しており、コストを大きく節約できます。利用する機能に応じて柔軟にプランを調整できるため、不必要な支出を避けられるのです。

希望するサービスに最適なツールも組み合わせられます。不要な機能を排除してコストを削減し、結果として企業の利益率を高められるでしょう。

スタートアップ企業におすすめ!Salesforce Essentialsの特徴

スタートアップ企業にとって、Salesforceは顧客情報、売上データなどのビジネスに必要な情報を一箇所で管理できるため、とてもおすすめです。Salesforceでは、売上の分析や予測、さらには報告書作成まで、すべてのデータ管理作業を一元化できます。

異なる部署やプロジェクトごとに別々のツールを使用する必要がなく、Salesforce内で全ての情報を集約できるため、連携がスムーズにおこなえます。そのため、業務の効率化と生産性の向上が実現可能です。スタートアップ企業において、迅速な意思決定と効率的な運営が求められるなか、Salesforceは強力な支援ツールとなるでしょう。

HubSpotとSalesforceは連携できる

HubSpotとSalesforceを一緒に使用する場合、両ツールの連携が可能です。HubSpotではProfessionalまたはEnterpriseプラン、SalesforceではProfessional、Enterprise、またはUnlimitedプランで連携を実現できます。

HubSpotとSalesforceを同期させると、Webページの閲覧、クリックデータ、メール開封などの活動履歴を共有できます。データを双方向で同期させて、営業の効率化が図れるでしょう。

連携によるメリット

HubSpotとSalesforceの連携により、両ツールの機能をフルに活用し、相乗効果を生み出せます。たとえば、マーケティング部門で収集した顧客データをSalesforceへ転送し、営業チームが転送された情報をもとに、顧客への最適なアプローチの実施が可能です。

さらに、メールの送信や開封の履歴をSalesforceで管理できるため、イベントの招待などにも効果的に使用できます。HubSpotとSalesforceの連携により、マーケティングと営業の関係が強化され、企業全体で情報共有や行動の調整がスムーズになるでしょう。

連携は簡単にできる

HubSpotのサポートページには、HubSpotとSalesforceの連携手順が詳しく記載されており、数分で設定が完了します。技術的な知識がない人でも容易に設定を開始できるため、迅速に連携のメリットを実感できるでしょう。

HubSpotとSalesforceを連携する方法

HubSpotとSalesforceを連携する方法について解説します。

必要となる条件から説明していきますので、順番に読み進めていってください。

連携に必要な条件

HubSpotとSalesforceを連携させるには、特定の条件を満たす必要があります。

  • HubSpotの製品エディションに契約している
  • HubSpotアカウントでアカウントアクセス権限を持っている

連携を開始する前に、上記の要件を確認しておきましょう。

必要なHubSpot製品エディション:

  • Marketing Hub: ProfessionalまたはEnterprise
  • Sales Hub: ProfessionalまたはEnterprise
  • Service Hub: ProfessionalまたはEnterprise
  • Operations Hub: ProfessionalまたはEnterprise
  • CMS Hub: ProfessionalまたはEnterprise

Salesforceアカウントに必要な権限とライセンス:

  • APIアクセスが可能なSalesforceエディション、またはSalesforce Professionalに契約している
  • Salesforceシステム管理者であるか、HubSpotとの連携に必要な権限セットが割り当てられている
  • 以下のユーザープロファイル管理権限が付与されている
    • APIの使用が可能
    • 「セットアップと構成の表示」が有効
    • HubSpotに同期するオブジェクト(アカウント、キャンペーン、コンタクト、リード、商談)に対する「すべてを変更する」権限
    • Modify Metadata権限
    • 「AppExchangeパッケージのダウンロード」権限
    • Customize Applicationのプロファイル権限

上記の条件を満たしていれば、HubSpotとSalesforceの連携をスムーズに進められます。

HubSpotとSalesforceを連携する手順

HubSpotとSalesforceの連携は以下のステップで進めます。

  1. HubSpotにSalesforceアプリをインストールする
  2. SalesforceにHubSpot Integrationアプリをインストールする
  3. SalesforceにHubSpot Visualforceモジュールを追加する
  4. HubSpotとSalesforceのデータ同期のルールを設定する

それぞれ詳しく説明します。

HubSpotにSalesforceアプリをインストールする

  1. HubSpotアカウントへログイン
  1. ナビゲーションバーから「アプリマーケットプレイス」を選択
  1. アプリマーケットプレイス内で「Salesforce」を検索
  1. 「Salesforce」アプリを見つけたら、ページを開いて「インストール」ボタンをクリック
  1. 表示される指示に従って、必要な権限を承認し、インストールプロセスを完了

 (Salesforceに未ログインの場合は、ここででログインを要求される)

SalesforceにHubSpot Integrationアプリをインストールする

  1. 「Salesforceパッケージのインストールを開始」ボタンをクリック
  2. インストールプロセスの指示に沿って、必要な権限を承認してインストール完了

インストールには10分ほどかかることがありますので、完了するまでしばらく待ってください。インストールが完了次第、メールで通知されます。

SalesforceにHubSpot Visualforceモジュールを追加する

以下のプロセスはスキップし、後で設定できます。

  1. 「SalesforceにHubSpotを追加する」ボタンを選択
  2. Salesforceで、歯車アイコンをクリックし、「設定」へ進んで設定メニューを開く
  3. 「オブジェクトマネージャ」を利用して、追加したいオブジェクトのページレイアウト画面にアクセス
  4. 「ページレイアウト」を選び、ツールバーから「セクション」を選択し、希望する位置にドラッグアンドドロップして配置
  5. ツールバーの左側から「Visualforceページ」を選び、「HubSpot_Embed__[オブジェクトタイプ]_V2」項目を新しく追加したセクション内へドラッグアンドドロップ
  6. 変更を保存するために、「保存」ボタンをクリック

HubSpotとSalesforceのデータ同期のルールを設定する

  1. HubSpotで「Salesforce」アプリページを開く
  2. 「推奨セットアップ」または「カスタムセットアップ」のいずれかを選択
  3. 同期するルールを定め、設定をおこなう(例:「常にSalesforceのデータを使用する」「両方向のデータ同期を行う」など)
  4. 選んだデータ同期の設定内容を一度確認し、「セットアップ完了と同期開始」ボタンを押す

HubSpotとSalesforceの違いを知って自社に最適な方法で導入しよう

この記事では、HubSpotとSalesforceを組み合わせて利用する際に推奨されるシチュエーション、連携のメリット、具体的な連携手順について説明しました。

HubSpotとSalesforceを連携させると、それぞれのツールが持つ強みを最大限に引き出し、営業とマーケティング部門間の協力強化が可能です。

連携の際には、プロパティのマッピング、同期ルール、オブジェクト名の差異など、留意すべきポイントが存在します。しかし、設定を適切におこなえば、企業の成長加速につながるでしょう。

HubSpotとSalesforceの機能性と連携がいかにビジネスに利益をもたらすかを考慮して、自社に合った導入プランを選択してください。


松永創 FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。