営業生産性向上を実現するために取り組むべき7つの方法

2021.06.21

2021.07.19

営業DXコラム

「営業生産性を向上するには、一体どうすればいいのだろうか」

働き方改革や労働人口の減少に伴い、営業部でも生産性を向上させる必要があるとわかっていても、どこから着手すればいいかわからない、と悩む担当者は多くいます。

そこで本稿では、営業生産性の意味や向上させるメリット、日本の現状、さらに取り組むべき施策を解説します。

営業生産性が向上すれば、変化のスピードが速い市場で競争力を高められるようになるので、ぜひ参考にしてください。

営業生産性とは

生産性は、投入した時間や労力に対して、どれくらいの付加価値を生み出せたかを考えるときに使います。営業活動における生産性を検討する場合、例えば営業活動1日(8時間)あたりの売上を算出すれば、生産性を把握することができます。

生産性と一緒によく考えられるのが、効率性です。効率性を高めるためには、いかにコストを抑えるかを検討する必要があります。つまり、効率性ではコスト削減に、生産性では付加価値に焦点が当てられているのです。

営業生産性の指標

生産性を求める具体的な計算式は、以下のようになります。

付加価値(売上-費用)÷投入資源(労働人数や時間)=生産性

売上からコストを除き、労働人数や時間といった投入資源で割ることで、生産性が算出されます。この指標を導き出すことで、営業担当者は売上を最大化させるためにコストを削減し、限られた人数や時間で生産性を向上させるよう意識できるようになるでしょう。

世界と比較した日本の生産性

「日本企業は生産性が低い」と聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。公益財団法人日本生産性本部が掲載している、世界と比較した2019年の日本のデータを見てみましょう。

日本の一人当たり労働生産性は、81,183ドル。OECD加盟37カ国中26位。

出典:公益財団法人日本生産性本部による労働生産性の国際比較

24位の韓国、25位のニュージーランドとほぼ同じ水準となっており、残念ながら順位もやや下部の方だといえます。

では、実際に日本企業で働いている人々は、生産性が低いと実感しているのでしょうか。この点について、HubSpot Japan株式会社が2019年に実施したオンラインアンケート調査によると、驚く結果が報告されました。

日本の営業担当者は働く時間の25.5%を「ムダ」であると回答。金額換算すると年間で約8,300億円もの経済損失

出典:HubSpot Japan株式会社による日本の営業に関する意識・実態調査結果

つまり、営業担当者が自身の業務時間の約4分の1を「ムダ」だと自覚しながら働いていることがわかったのです。特に、社内会議や報告業務を時間のムダだと感じているとのこと。金額換算した数字も、莫大なものとなっています。

しかし、コロナ禍で実施されたSansan株式会社のオンライン調査によると、日本の業務生産性に関して前向きな結果が出てきています。

約7割の企業が実感「リモートワークによる業務の生産性向上」

出典:Sansan株式会社によるリモートワーク実施企業400社への実態調査

感染防止対策の一環として導入されたリモートワークが、生産性の向上に寄与していると考える企業が多いことがわかったのです。今後、リモートワークが日本社会に根付けば、世界と比較した労働生産性も向上するかもしれません。

生産性向上のメリット

生産性が注目される理由は、企業にとって利益が増え、業務効率が高まるというメリットがあるからです。しかし、生産性向上による恩恵は、企業だけでなく従業員にもあります。

例えば、業務効率性が上がることで労働時間が削減され、ワークライフバランスが取りやすくなります。空いた時間をリフレッシュや自己学習に使うと、スキルが上がって仕事に集中しやすくなり、さらに生産性が良くなることも考えられるでしょう。

営業生産性を向上する7つの方法

では、実際にどうすれば営業活動の生産性が向上するのでしょうか。ここでは7つの方法を解説します。

ITシステムを導入

まず検討する必要があるのが、営業部のデジタル化です。これまで慣れ親しんだ管理方法を変えるのは難しいかもしれませんが、業務効率をアップするために使いたいアイテムです。

さまざまな営業向けツールがありますが、ここでは特に重要なCRMとSFAを紹介します。

CRM(顧客管理システム)  

CRMとは顧客管理システムのことで、その名の通り、顧客情報を一元管理するツールです。ただ顧客情報を蓄積するだけでなく、顧客のセグメントごとの分析を実施できるので、最適な営業活動を見出すことができます。

顧客からの問い合わせ管理や、メルマガの一斉送信、イベント集客をする際の顧客抽出など、さまざまな機能が搭載されているため、自社の営業活動に合わせてカスタマイズするといいでしょう。

現代社会は、価値観の多様化や技術革新により、変化のスピードが速くなっています。合わせて市場も細分化や多様化が進んでいるため、CRMで細かく顧客の要望を把握した上で、営業活動を実施する必要があるでしょう。

CRMについては、こちらの記事でも詳しく紹介しているので参考にしてください。

世界で8万社が利用!HubSpot CRMは無料で使えるコスパ最強の「顧客管理」ツール!

 SFA(営業支援システム)

SFAは、日本語で「営業支援システム」と一般的に呼ばれています。その名の通り、営業担当者の業務をサポートしてくれるツールです。

例えば、業務の進捗状況を入力すると次のアクションを自動で示してくれたり、報告書を自動作成してくれたりします。従来の営業活動は、担当者のスキルによってバラつきがありましたが、SFAを導入することで情報共有が促進され、チームとして営業力が向上するというメリットがあります。

SFAについては、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

【SFA比較】主な営業支援ツール(SFA)の特長と違いを解説

営業プロセスを改善する

営業プロセスの改善も、生産性向上に必要です。新規顧客の獲得や集客、リピーターへのフォローまで、すべてのプロセスを一度洗い出してみましょう。

具体的には、新規顧客の獲得では、顧客リストの取得方法、1回目のアプローチ法、リードナーチャリング、商談に持ち込むタイミング、アフターフォローなどが挙げられます。

問題点が把握できたら、無駄な業務を省いたり、外注したり、業務分担を明確にしたりするなど、一つひとつ改善していくことが大切です。

資産であるノウハウをマニュアル化

社内の営業活動で培われたノウハウをマニュアル化することで、属人主義から抜け出すことができます。従来の営業活動は、「苦労して下積みするのが当たり前」と考えられ、営業スキルは個人に委ねられていました。

しかし、転職する人が多くなっている現代では、個人に依存したままだと会社の資産であるはずの営業ノウハウがまったく蓄積されません。労働人口が不足している今、属人主義から抜け出し、営業スキルの共有が必要なのです。

例えば、市場調査の方法や顧客対応など、データとして逐一残して資料をアーカイブ化するといいでしょう。「〇〇についてはあの人に聞けばわかる」ではなく、全員がアクセスできる場所に情報をアップしておくことが大切です。

営業担当者のスキルアップを図る

営業担当者がそれぞれスキルアップをすることも、生産性向上に寄与します。例えば、上記で解説したCRMやSFAのツールを問題なく利用できるITスキルや、取引先との交渉術、コミュニケーション能力などが含まれます。

個人による努力ももちろん必要ですが、社内研修も行い、スキル向上を図りましょう。

営業担当者の役割を明確にする

営業担当者の役割を明確にし、分業を促進することも大切です。これまでの日本の営業活動では、1人の営業担当者が顧客開拓から契約、さらにはアフターフォローまで担ってきた傾向があります。

顧客からの信頼を獲得し、関係を構築するにはもちろん重要ですが、一方で担当できる件数が限られてしまい生産性が落ちる、という点を見過ごしてはいけません。このデメリットを改善するためには、チーム内で役割を明確化することが大切です。

例えば、受注後のアフターフォローはカスタマサポートチームに任せたり、若手社員にも活躍の場を設けたりすることで、業務の効率化が図れます。担当者の負担が軽減されることで、サービス品質が向上し、結果的に顧客満足度をアップさせることも可能です。

社内会議の体制を見直す

社内会議や資料作成をムダだと考えている営業担当者は多くいるでしょう。従業員の意見を聞き、時間だけが取られて生産性のない体制を排除し、効率化を目指すことが大切です。

毎日のように行われる会議や、日報や週報、月次報告、稟議書といった資料作成は、想定以上に時間がかかります。上記で解説したCRMやSFAといったツールを導入して、資料作成の自動化や、リアルタイムでの情報共有ができるよう環境を整えましょう。

業務時間を見える化する

営業担当者が、どの業務にどれくらいの時間をかけているか、時間の使い方を検証しましょう。担当者によって業務にかける時間の差が大きくないか、見える化する必要があります。

人によって作業時間が異なることがわかれば、効率化を意識できるようになります。これまでバラバラだった営業担当者のベストの動きが理解でき、業務の優先順位がつけられて、適切なガバナンス統制が取れるようになるでしょう。

社内体制の見直しやITツール導入で営業生産性を向上させよう 

本稿では、営業生産性を向上させるために必要な施策について解説してきました。変化が激しい市場を正しく把握するには、ITツール導入や営業プロセスの改善が欠かせません。

今回は7つの方法をお伝えしてきましたが、日々の業務に追われていると、どこから着手すればいいか見えにくくなってしまうことがあります。特に営業活動のデジタル化は、専門知識がなければ導入が困難になる可能性があるでしょう。

そんなときに必要なのが、プロによるコンサルティングです。コンサルは高額なイメージがあるかもしれませんが、私たちのサービスでは3万円で皆さまのご相談を受け付けています。

全50問の質問にお答えいただくと、経験豊富な担当者がレポートにまとめてお届けします。

営業のデジタル化を実現し、市場の変化をいち早く捉え、営業生産性を向上させていきましょう。

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松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

国内システムメーカーの営業としてキャリアをスタート。その後 テレマーケティング企業で事業/拠点の立ち上げ・営業企画に従事。自身もインサイドセールス部門での業務経験を積む。

その後B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。BtoBマーケティング/営業DX/インサイドセールスで携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。

B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。