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9割のBtoBマーケターがわかっていないMQL・SQLを決める”意味”

2022.12.15

2023.06.08

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MQL・SQLの設定をすることでリードの質を向上させることができます。しかし現場ではMQL・SQLの定義が共有されていないことも多く、質の高いリードについてマーケティング部門と営業部門とで認識に大きな乖離が生まれています。これらの乖離を防ぐためには、目的やリードステージの定義について認識をすり合わせることが大切です。

そこで本項では、MQL・SQLの重要性や設定をするときのポイントなどを解説します。MQL・SQLを正しく理解して、リード数だけを追い求める営業スタイルを卒業しましょう。

MQL・SQLなどのリードステージの定義を解説!

※図をクリックすると拡大

リードステージの定義について教えていただいてもよろしいですか?

リードの定義は大きく4つに分けられます。

サブスクライバー/リードの定義

1つ目はサブスクライバー/リードです。サブスクライバー/リードとは定期メルマガなどのサービス案内の配信を承諾しているユーザーを指します。他にも会員登録やブログの購読者などのユーザーもサブスクライバー/リードに含まれます。

基本的にはアプローチができるコンタクト情報のみを保有しているユーザーのことで、自社の商品やサービスに対する理解度は低く、広告やオプトイン、他社製品などの様々な経路で情報を入手したクライアントです。

サブスクライバー/リードに対して、良質なコンテンツを提供すると自社プロダクトを購入してもらえる可能性があります。

サブスクライバー/リードは、自社サービスの購入につながるきっかけとなる接点を持ったユーザーということですね。

MQLの定義

2つ目はMQLです。MQLとは「Marketing Qualified Lead」の略で、マーケティング活動によって獲得した受注・成約確度の高い見込み顧客です。

セミナーの参加ユーザーと名刺交換をしたり、ホワイトペーパーのダウンロードで顧客情報を獲得したりするだけではなく、商品の購入やサービスの利用をある一定以上の高い確度で検討しているユーザーになります。

初めて接点を持ったサブスクライバー/リードから、自社の認識が少し高まったユーザーということですね。

その通りです。課題認識や自社の商品やサービスを認識してもらっている場合が多いです。そのため、MQLには「商談のアポイントが獲得しやすい」という特徴があり、営業活動を効率的に行えて、費用対効果が高くなるリードであるともいえます。

反対に注意しなければならないポイントとして「短期的に受注・成約に繋がるわけではない」ことです。
あくまで、商品の購入やサービスの利用をある一定以上の高い確度で検討しているユーザーになりますので、中長期的なアプローチが必要な場合もあります。

すぐに売上に繋がらないということは注意しておかなくてはいけないですね。

SQLの定義

MQLとSQLの言葉は似ていますが、どのような違いがありますか?

SQLとは「Sales Qualified Lead」の略で、営業活動によって獲得したリード、または見込み顧客のことです。

既に営業との接触が図れており、商品の購入意欲やサービスの利用意欲があるため、直近での購入・利用意欲、購入・導入時期が明確に決まっているリードになります。

費用やスケジュールなどの条件が合致していれば見積もりを提出できる状態のため、一般的にはMQLよりもSQLの方がリードが発生してから受注・成約までの期間が短いことが多いです。

取引/営業案件

最後の4つ目は取引/営業案件です。取引/営業案件とは「見積もりを提出でき、クローズできる状態」にある案件をさします。

既にユーザーが自社商品やサービスを理解しており、サブスクライバーやMQL、SQLよりも受注・成約の可能性も高い状態です。クロージングにおける提案が重要なポイントになります。

これまで説明いただいた4つの中で、最も売上につながりやすいユーザーということですね。

サブスクライバー/リード数だけを追いかけてしまう理由

リードの定義を明確にしておかなくてならない理由はありますか?

どの会社のマーケティング指標にも起こり得る事象として、「サブスクライバー/リード数」だけをKPIに設定して追いかけていることが挙げられます。

例えば「ある展示会で何件の名刺を獲得しました」や「web広告から何件リードを獲得しました」などというサブスクライバー/リード数だけを指標にしてしまっているケースが多々あります。

もちろん、サブスクライバー/リード数だけを追いかけてしまうことが悪いわけではありません。しかしリードの質が低下することで、なかなか成約数が伸びない状態になる恐れがあります。

なぜMQL・SQLが重要なのか

その中でなぜMQL・SQLが重要だとお考えですか?

MQL・SQLが重要な理由は、企業の目標は利益を上げることだからです。
そもそもマーケティング部門と営業部門には考え方に大きなギャップがあります。まずは2つの部門で共通認識のすり合わせを行うことがポイントです。
そのためにマーケティング部門・担当はMQL・SQLの数をマーケティング指標にして獲得を目指すことが重要なのです。

営業視点で考えてみてください。取引/営業案件のフェーズになるためには、まずは商談のアポイントを獲得しなければなりません。
たとえば、「ある展示会で名刺交換をした見込み顧客」と「ある展示会で名刺交換をした自社に興味を持っている見込み顧客」にアプローチを行った場合、どちらの見込み顧客がアポイントを獲得しやすいでしょうか。

誰しもが「ある展示会で名刺交換をした自社に興味を持っている見込み顧客」と答えると思います。商談のアポイントにつなげやすい見込み客にアプローチした方が、売上アップにつながります。

MQL・SQLを中間指標に設定する

マーケティング部門と営業部門の考え方のギャップを埋める方法はありますか?

MQL・SQLをマーケティング部門と営業部門の中間指標に設定することです。
あくまで、MQL・SQLは「利益を上げる」ための中間目標にすぎません。しかし、中間目標のKPIをMQL・SQLに設定すると、売り上げ目標を達成できる可能性が高くなります。

MQL・SQLの定義は自社が求めるターゲットに該当するのか or 該当しないのかというシンプルな考え方で問題ありません。その上で、どのターゲットが該当するのかをマーケティング部門と営業部門で共通認識を持つ必要があります。

MQL・SQLを中間指標に設定する理由は分かりましたが、マーケティング部門として数字を追いかけにくいイメージがあります。

その通りで、サブスクライバー/リード数は、マーケティング指標としてとても数字を追いかけやすいです。しかし、それだけでは企業の成長や営業の売り上げ目標達成に寄与しにくいということは認識しておくべきです。

他にもMQL・SQLをマーケティング指標に取り入れようと考えた場合、どの見込み客がMQL・SQLに該当するのか分からない方も多いのではないでしょうか。

MQL・SQLに該当する見込み客の数を判断する場合は、自社のターゲットに適した企業がどれくらい存在するのかを考えてみることをおすすめします。
例えば、自社のターゲットを従業員数100名以上の企業に設定していたと仮定します。その場合「web広告から100件のコンバージョンを獲得」した中に、従業員数100名以上の企業がどのくらい含まれているのかを調べることが大切です。
その結果「従業員数10名以下の企業が90社」という場合は、MQL・SQLに該当するのは10社ということになります。

実際の現場でも、web広告から獲得した100件のコンバージョンが全てターゲットに当てはまることは少ないため、サブスクライバー/リード数からどのくらいMQL・SQLに設定したターゲットに該当するのかを事前に仮説を立てておくことも重要です。
展示会で獲得したサブスクライバー/リード数の100件のうち、MQL・SQLに該当する見込み顧客が10件の場合は「10%」になります。

また、web広告で獲得したサブスクライバー/リード数の50件のうち、MQL・SQLに該当する見込み顧客が10件の場合は「20%」になります。
上記2つの手法について全体の見込み客に占めるMQL・SQLの割合を比較した場合、力を入れるべきマーケティング活動は「web広告」であることがわかります。

MQL・SQLを中間指標に設定すると、受注・成約の確度が高い見込み顧客を獲得できるだけではなく、マーケティングにおける活動方針の最適化にも役立ちます。

MQL・SQLの設定をするときのポイント

MQL・SQLの設定をするときのポイントはありますか?

松永

MQL・SQLの設定をするときのポイントは2つあります。このポイントを抑えておくことで、クオリティの高いリードを獲得できます。

計測できる仕組みを作る

1つ目のMQL・SQLの設定をするときのポイントは「計測できる仕組みを作る」ことです。
MQL・SQL計測することで、継続的にクオリティを上げながら受注・成約の確度が高い見込み顧客を獲得できます。

さらに、今後はマーケティングの自動化が重要になると予想されています。自動化を進めるうえで、MQL・SQLの情報を正確に数値化することも大切です。
MQL・SQLとして設定したターゲットの情報を集めて、AIなどに運用に任せ自動化することで、分析などの莫大なリソース投入せずに、より成約につながりやすい見込み客を獲得できます。
一方で間違った情報でリードを管理してしまうと、成約につながらない恐れがあるため注意しましょう。

なるほど。具体的にわかりやすい例などはありますか?

たとえば、自社のターゲットではないリード情報を元にAIに運用を任せてしまうと、MQL・SQLにも関わらず、思ったよりも成約に結びつきにくい状態になります。
その結果、MQL・SQLではないターゲットに対して必要以上のアプローチをしてしまい、業務が非効率になる可能性があるため注意しましょう。
MQL・SQLに関する情報は正確さを重視して、うまく仕組みが機能するように心がけてみてください。

HubSpotを利用すると、MQL・SQL情報をGoogle広告に取り入れて成約につながりやすいリードを獲得できます。次の記事では、HubSpotにGoogle広告を連携させる方法について解説していますので、参考にしてください。

MQLやSQLをマーケティング部門と営業部門の共通目標に設定する

2つ目のMQL・SQLの設定をするときのポイントは「MQLやSQLをマーケティング部門と営業部門の共通目標に設定する」ことです。

マーケティング部門と営業部門が同じ指標を追いかけることで、共通認識のすり合わせが容易になります。どちらの部門も他責にならないため、責任を持って共通目標を追いかけることができます。

また、マーケティング部門と営業部門がKPIを共有すると、部門間のフィードバックが容易です。
その結果、営業部門からどのような見込み顧客を獲得したいのか、マーケティング部門からのその見込み顧客をどのように獲得していくのかを考える良いサイクルが生まれます。

営業部門のKPIを売上や成約数に設定する一方で、マーケティング部門のKPIをサブスクライバー/リード数を設定して切り分けてしまうと両部門間に考え方のギャップが生まれます。営業部門からは「売り上げに繋がらないリードしかない」、マーケティング部門は「サブスクライバー/リード数を達成しているのだから、営業のやり方に問題がある」のような争いが発生する恐れがあるため注意しましょう。

MQLやSQLをマーケティング部門と営業部門の共通目標に設定すると、両部門の考え方のギャップを埋めることができます。さらに、両部門間でシナジー効果が期待できるメリットもあります。

MQL・SQLの設定してリードの質を向上させよう

MQL・SQLを中間目標に設定することでどのようなメリットがありますか?

マーケティング部門と営業部門の連携を深めることで、双方に「リードの質が向上する」というメリットが生まれます。

そのためには、2つの部門の考え方や取り組み方を変えるだけでは上手くいきません。組織全体で方向性を統一し、シナジーを発揮していく必要があります。
MQL・SQLを中間指標に設定し、企業の利益最大化という同じ目標に向かいましょう

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松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

国内システムメーカーの営業としてキャリアをスタート。その後 テレマーケティング企業で事業/拠点の立ち上げ・営業企画に従事。自身もインサイドセールス部門での業務経験を積む。

その後B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。BtoBマーケティング/営業DX/インサイドセールスで携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。

B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。