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【成功事例解説付き】オンライン展示会のメリット・デメリット

2021.05.31

2023.06.08

BtoBマーケティング

新型コロナウイルス感染拡大で外出自粛が要請され、展示会が中止となり、大きな打撃を受けた企業が増えています。展示会に向けて取り組んできた分、落胆も大きくなり、挑戦的な取り組みや施策が行われなくなりつつあります。

しかし、このような状況下を逆手にとり、オンライン展示会で販路拡大に成功する企業も増えてきているのです。そもそも、注目を浴びるオンライン展示会とは何なのでしょうか?この記事では、オンライン展示会のメリット・デメリットについて解説します。

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オンライン展示会とは

まずは、オンライン展示会について分かりやすく解説します。

展示会の種類

 展示会には、さまざまな種類があります。複数の企業が出展する合同展示会もあれば、自社独自で主催するプライベート展示会もあります。また、合同展示場は、テーマ別と地域別に分類が可能です。新型コロナ感染拡大で非接触が推奨されてから、リアル展示会だけではなく、オンライン展示会が普及し始めました。

リアル展示会とオンライン展示会は、根本的には同じです。リアル展示会は、顧客と対面できて臨場感を伝えられます。従って、高額商材などはリアル展示会が適しています。

その一方で、オンライン展示会は場所に制約が出ないため、全国各地から来場者が募れることが強みです。しかし、インターネットでログインするだけで展示会に来場できることが魅力ですが、魅力的なブースにしなければ離脱されてしまいます。

オンライン展示会の開催方法

オンライン展示会の開催方法は、(1)自社の特設サイトで主催する(2)展示会プラットフォームに出展するという2通りの方法あります。

(1)    自社の特設サイトで主催する

自社の特設サイト上で展示会を主催するためには、展示会の特設サイトを立ち上げることから始めます。予算組みが難しい場合は、既存のホームページの下層ページに制作する方法でも構いません。立ち上げたサイト上に、記事や動画をアップロードしていくだけで、常設展が完成します。

常設展でオンラインセミナーやライブコマースを実施する旨を告知して、リアルタイムのLIVE配信を行うことで、自社の特設サイトで展示会が主催できます。自社の特設サイトで展示会を主催すれば、自社都合で何度でも展示会を開催できることが大きな特徴です。

(2)    展示会プラットフォームで出展する

プラットフォーム運営会社に出展料を支払えば、オンライン展示会に出展ができます。出展料が必要となりますが、集客までお任せできるため、出展するだけでリードや商談が獲得できます。主要の展示会プラットフォームには、以下のようなものがあります。

・EventHub

(出典元:EventHub公式ホームページ)

ビジネスマッチング機能を提供しており、自社商品に興味を持ってくれた方とのリードが獲得できる。展示会の開催前から来場予定者とコミュニケーションが取れるため、来場促進が見込める。

・V-MESSE

(出典元:V-MESSEオンライン展示会公式サイト)

オンライン展示会に必要な機能が全て含まれたパッケージサービス。運営会社は凸版印刷株式会社で、運営ノウハウのサポートが受けられる。

・meet×meet

(出典元:meet×meet公式サイト)

出典ブース毎に担当者の顔がアイコン表示されるため、人気を感じられるブース空間が構築できる。また、気になる担当者にオンライン商談を申し込むことも可能。

・Virtual Event

(出典元:Virtual Event公式サイト)

バーチャル展示会に出展するだけではなく、来場者データ分析のレポートの出力が行える。展示会コンテンツ制作や来場者へのQ&Aなどのサポート運用が受けられる。

オンライン展示会の市場動向

GRAND VIEW RESEARCH社の調査結果によると、2020年のオンラインイベントの市場規模は約10兆円となっており、翌年以降は年平均23.3%の速度で成長。2027年には、約40兆円になると予測されています。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界的にテレワークが普及。自宅から参加できるオンライン展示会に参加する人が急増していることが調査結果から分かります。

オンライン展示会の5つのメリット

オンライン展示会に出展すると、どのような効果が見込めるのでしょうか?ここでは、オンライン展示会のメリットについて解説します。

1. 全国の見込顧客が獲得できる

オンライン展示会の特質を活かせば、効率的な運営が可能となります。オンライン展示会は、場所の制約を受けないため、全国各地から来場者を募れます。

多言語に対応するオンライン展示会を主催すれば、国外からの来場者を募ることも可能です。また、展示会の移動時間が不要となるため、招待しやすくなります。

2. 出展料が抑えられる

オンライン展示会は、リアル展示会と比較すると出展料が抑えられます。リアル展示会では、ブース費用や装飾費用、来場者に提供する資料や販促品、飲食代などがかかります。

しかし、オンライン展示会であれば、このような費用は不要です。オンライン展示会は、ツール導入費がかかりますが、全体的なコストが抑えられます。リアル展示会より出展料が抑えられるため、予算が捻出しやすいというメリットがあります。

3. コロナ禍でも主催できる

新型コロナウイルス感染拡大は、私たちのビジネスに大きな打撃を与えました。今後も、コロナウイルス感染拡大を懸念して、イベント開催が中止となる動きが出てくるでしょう。

このような不測の事態でも、オンライン展示会であれば、来場者を招いて展示会を主催できます。今後のビジネスの選択肢として検討しておくと良いでしょう。

4. 来場者データを取得できる

オンライン展示会は、参加企業や商談数などのデータ取得が可能です。リアル展示会でもデータ取得は可能ですが、オンライン展示会であれば、簡単にデータが取得できます。ブースの訪問者数や商談数のデータが自動取得できるため、今後の営業に役立てられます。

5. コンテンツ資産が蓄えられる

オンライン展示会の来場者向けに、商品・サービス・企業を紹介するための記事・動画を制作する必要があります。これらを準備するには労力がかかりますが、コンテンツ資産として蓄積されていくため、一度制作しておけば、何度でも再利用できます。

オンライン展示会の3つのデメリット

オンライン展示会のメリットを理解した上で、取り組みたいと思った企業もいるでしょう。しかし、オンライン展示会に出展する際には注意点もあるので、気をつけてください。ここでは、オンライン展示会のデメリットについて解説します。

1. 展示会主催のノウハウが必要になる

オンライン展示会の準備方法は、リアル展示会とは大きく異なります。例えば、自社特設サイト上でオンライン展示会を主催する場合は、来場者の集客方法を模索しなければいけません。

展示会プラットフォームを活用すれば、集客自動化が図れますが、数多くの出店企業の中で興味を持ってもらえるような仕掛けを考案する必要があります。

2. 慣れるまで労力と時間がかかる

オンライン展示会という新しいスタイルを習熟する必要があります。例えば、リアルタイムで動画配信をする場合は、カメラの映り方や話す内容などの段取りを準備しなければいけません。

入念に準備をしなければ、来場者も熱量に気付いて、オンライン上で離脱を起こします。このように、リアル展示会とは仕組みが異なるため、慣れるまで労力と時間がかかるでしょう。

3.サービス登録料が必要になる

展示会プラットフォームは、サービス登録料が必要になります。また、自社特設サイト上で展示会を主催する場合は、Web制作費やコンテンツ製作費が必要です。

どの程度のクオリティに仕上げるかによっても、料金は変動します。そのため、専門業者に要望を伝えて、出展料がいくらになるかを確認しましょう。

オンライン展示会の成功事例

新型コロナウイルス感染拡大でリアル展示会が中止となり、ビジネスに悲観する企業が増える一方で、オンライン展示会を主催してビジネス機会を獲得する企業も増えています。ここでは、実際にオンライン展示会で来場者数を伸ばしている企業の成功事例をご紹介します。

Chatwork:自社特設サイトで3,000人の集客に成功

(出典元:Chatworkテレワークカンファレンス公式サイト

自社で大型オンライン展示会「テレワークカンファレンス」を主催して、1カ月半で集客数3,000人という結果を出したのがChatworkです。新型コロナウイルス感染拡大でリアル展示会が中止となる中、企業を活性化したいと願いが込められて、見本となるオンライン展示会が起ち上げられました。

Chatworkが、自社特設サイトの展示会で成功できた理由は、複数の業者と提携したからです。複数社が協力し合うことで、来場者の満足度は上がります。

自社特設サイト上でオンライン展示会を運営したい場合は、Chatworkテレワークカンファレンスをチェックしてみましょう。

クラレ:オンライン展示会に出展して7,000件のリードを獲得

(出典元:株式会社クラレ 公式サイト

オフライン展示会がコロナの影響で中止となりました。各企業が大打撃を受けている中、オンライン展示会に切り替えたのが、化学メーカーの株式会社クラレ。

オフライン展示会のために準備をしていた情報資産を活用、小間代やコンパニオン代、印刷代金をオンライン展示会に充てることで切り替えることができました。

オンライン展示会の結果としては、7,000件の資料ダウンロードに成功。つまり、7,000件のリード(見込顧客情報)獲得に成功したのです。また、コストもオフライン展示場の1/10以下に抑えることができました。高い効果を得ているクラレでは、プラットフォームを活用したり、他社と合同オンライン展示場を開催したりしています。

補足:海外向けオンライン展示会が活況

(出典元:LInkedin公式サイト

世界のオンラインイベントの市場規模は約10兆円になり、先進国では、オンライン展示会が活況となっています。

バーチャル空間を活用したオンライン展示会や、VRを活用した3D体験による展示会など、最先端技術が搭載されたオンライン展示会が開催されており、来場者も増加しています。情報感度が高い来場者と繋がれるため、ビジネスの販路拡大や売上拡大が見込めるでしょう。

まとめ

今回は、オンライン展示会のメリット・デメリットについて解説しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、リアル展示会が中止されています。大きな打撃を受けて減退する企業がいる一方で、オンライン展示会に切り替えて、新たなビジネス機会が得る企業も増えています。

しかし、オンライン展示会を主催するにはノウハウが必要です。また、どの程度の金額で利用の展示会が開催できるかも把握しておくことが大切です。営業DX(FLUED)は、営業コンサルティング会社でオンライン展示会のサポートを行っています。ぜひ、オンライン展示会に興味が湧いた方は「営業DX(FLUED)」までお気軽にご相談ください。

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松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

国内システムメーカーの営業としてキャリアをスタート。その後 テレマーケティング企業で事業/拠点の立ち上げ・営業企画に従事。自身もインサイドセールス部門での業務経験を積む。

その後B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。BtoBマーケティング/営業DX/インサイドセールスで携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。

B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。