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【Vol.1/8】HubSpot Sales Hubの使い方を徹底解説<環境設定編>

2023.06.01

2023.06.07

HubSpot

HubSpot Sales Hubの使い方を徹底解説【環境設定編】

Sales Hubは、HubSpotが提供するSFA(営業支援システム)です。案件情報や営業活動の進捗状況などを管理できるほか、CRM(顧客管理システム)のHubSpotから顧客情報を抽出することも可能です。

また、営業担当や代理店のパフォーマンス、受注総額、平均単価など、営業活動の詳細情報をレポートに出力したり、ダッシュボードにデータを可視化できるのもSales Hubの特徴だといえるでしょう。

Sales Hubのレポートやダッシュボードを活用することで、より適切な営業分析へとつながり、営業パフォーマンスの向上が見込めます。

そこで本シリーズでは、Sales Hubの環境設定からダッシュボード作成までの流れについて、具体的な画像を使いながら解説します。本記事では、まずSales Hubの環境設定方法をご紹介します。

HubSpot Sales Hubの具体的な使い方を理解しよう

本シリーズでは、Sales Hubの具体的な使い方をステップ別に解説します。次のように、最初にシステムの環境設定を行い、レポートの出力やダッシュボードの作成が最終的なゴールとなります。

  1. 環境設定:
    ・カスタムプロパティーの作成
    ・ユーザー追加
    ・チーム作成
    ・パイプライン構築
    ・取引ステージごとのプロパティー設定
  2. データのインポート:
    ・コンタクト&会社データのインポート
    ・会社&取引データのインポート
  3. ダッシュボード・レポートの作成:
    ・B2Bセールス用のダッシュボード作成
    ・レポート作成:売上月次推移_2023年
    ・レポート作成:取引タイプ別売上_2023年
    ・レポート作成:受注総額/ 受注平均単価 / 受注件数_2023年
    ・レポート作成:受注総額/ 受注平均単価 / 受注件数_2023年_営業チームA・B
    ・レポート作成:営業チームA・B:フォーキャスト
    ・レポート作成:取引ステージ別パイプボリューム_2023年
    ・レポート作成:競合分析
    ・レポート作成:失注分析
    ・レポート作成:代理店_売上月次推移_2023年
    ・レポート作成:代理店ティア割合
    ・レポート作成:コラボレーション件数推移_2023年
    ・レポート作成:代理店売上金額ランキング
    ・レポート作成:代理店売上件数ランキング

このようにして完成したダッシュボードには、営業活動に関するあらゆるデータがグラフや数値で表示されます。営業チーム全体でデータを一元管理できるため、管理業務の効率化や属人化の防止につながるでしょう。

1.Sales Hubのダッシュボード

本記事では、最初に行う環境設定のなかから、「カスタムプロパティーの作成」「ユーザー追加」の方法を解説します。

Sales Hubの使い方:カスタムプロパティーの作成

Sales Hubのレポートやダッシュボードを活用するには、最初にカスタムプロパティーを設定する必要があります。

カスタムプロパティーとは、コンタクト情報や取引情報といったデータの格納場所のようなものです。レポートやダッシュボードでは、このカスタムプロパティーをもとにデータを集計するため、事前にどのような情報を出力するのか設定を行います。

カスタムプロパティーを作成する手順は次の通りです。

  1. 基本情報の設定
  2. フィールドタイプの設定
  3. ルール設定

1. 基本情報の設定

Sales Hubにデータを登録する前に、まずはエクセルやGoogleスプレッドシートなどを利用し、次のようなプロパティー一覧シートを作成しましょう。ひとまず同じデータを作成し、Sales Hubにデータを登録してみると手順がつかみやすいかと思います。

2.プロパティー一覧を作成

プロパティー一覧シートを作成後、Sales Hubの管理画面にログインしてください。そして、画面右上にある設定ボタンから、[データ管理 > プロパティー]の順にクリックします。

3.Sales Hubの管理画面にアクセス

プロパティーの管理画面が表示されるので、画面右側にある[プロパティーを作成]をクリックします。

4.プロパティーを作成

次のように、プロパティー一覧シートからコピーアンドペーストでデータを入力します。

5.新規プロパティー作成

なお、[グループ]のドロップダウンリストを増やしたい場合は、プロパティー管理画面の[グループタブ > グループを作成]から追加してください。

6.グループを作成

2. フィールドタイプの設定

次に、フィールドタイプの設定を行います。

7.フィールドタイプ

基本情報やフィールドタイプに入力したデータは、後から変更することも可能です。

3. ルール設定

最後に、カスタムプロパティーのルールを設定します。

8.プロパティーのルール設定

[フォーム、ポップアップフォーム、ボットで表示]にチェックを入れると、HubSpotで作成したフォームやチャットボットにカスタムプロパティーの項目が表示されるようになります。特に問題がなければ、そのままチェックを入れた状態にしておくと良いでしょう。

画面右下の[作成]をクリックすれば、カスタムプロパティー作成の手順はすべて完了です。今回の画像では、プロパティー一覧シートの2行目のデータのみを登録しましたが、3~20行目のデータもすべて、上記と同じ手順で登録してみてください。

Sales Hubの使い方:ユーザー追加

カスタムプロパティーを設定した後は、Sales Hubを使用するユーザーをシステムに追加します。具体的な設定方法は次の通りです。

  1. メールアドレスを登録
  2. 権限設定
  3. ユーザーを招待

1. メールアドレスを登録

まずは、Sales Hubの利用者を一覧形式にした、ユーザー一覧シートを作成しましょう。エクセルやGoogleスプレッドシートなどに、氏名やメールアドレス、所属チームなどの情報を記載します。

9.ユーザー一覧シート

後ほどユーザー一覧シートに記載したメールアドレスをもとに、各ユーザーをSales Hubへと招待します。

その際、実際に取得した「name@company.jp」というアドレスに「1」や「2」を加えた、「name1@company.jp」「name2@company.jp」といった架空のメールアドレスで招待することもできるため、手早く設定を済ませたい方は活用してみてください。この方法であれば、いくらユーザーが増えても、その度にメールアドレスを取得せずに済みます。

ユーザー一覧シートを作成した後は、Sales Hubの管理画面右上にある設定ボタンから、[ユーザーとチーム > ユーザーを作成]の順にクリックします。

10.ユーザーを作成

Sales Hubでは、CSVファイルをインポートし、一度にまとめてユーザーを招待することも可能です。ただし今回は、1人ずつユーザーを追加してみましょう。

画面に表示された[Eメールアドレスを追加]の欄に、招待したいユーザーのメールアドレスを入力します。

11.メールアドレスを追加

入力が済めば、画面右下の[次へ]をクリックしてください。

2. 権限設定

続いて、招待したユーザーに対する権限の割り当て方を選択します。

12.権限の割り当て方法
  • 既定の権限セットを選択:
    もともと登録されている職種ごとの権限セットを使用する
  • 保存済みの権限セットを使用:
    自社で設定した権限セットを使用する
  • ゼロから始める:
    ユーザー個別に権限を割り当てる

今回は、[ゼロから始める]場合の設定方法をご紹介します。[ゼロから始める]をクリックすると、次のような画面が表示されるので、営業担当を招待する場合は[セールス]のタブを選択しましょう。

13.権限設定

設定できる項目は次の通りです。

  • 製品ライブラリーを管理:
    製品ライブラリーでデータ作成・編集が可能か否か
  • カスタム商品項目を作成:
    取引や見積もりの設定画面でカスタム商品項目を作成可能か否か
  • セールスアクセス:
    セールスツールへのアクセスが可能か否か
  • 決済:
    支払いリンクやサブスクリプションの管理が可能か否か

トグルボタンをオンにする項目が増えるほど、Sales Hub内でそのユーザーがアクセスできる範囲や使用できる機能が増える仕組みです。

なお、そのユーザーにSales Hubのすべての機能を利用させたい場合は、画面右上の[アクション > スーパー管理者権限を付与]をクリックしてください。

14.スーパー管理者権限

ここまでの設定が完了すれば、画面右下の[次へ]をクリックします。

3. ユーザーを招待

最後に、画面上にユーザーへ付与する権限一覧が表示されるので、間違いがないか確認してから画面右下の[送信]をクリックしましょう。

15.ユーザーを招待

これでユーザー追加設定はすべて完了です。先ほど作成したユーザー一覧シートを参考に、招待したいユーザー全員を追加してください。

続いて営業パイプラインを構築しよう

次回の記事では、Sales Hubの環境設定の最終段階である次の内容を解説します。

  1. チーム作成
  2. パイプライン構築
  3. 取引ステージ毎のプロパティー設定

パイプラインは営業プロセスを図式化したもので、Sales Hubでは、「初回訪問→情報提供→ヒアリング」などの細分化したフェーズを可視化できます。

個別に管理している営業プロセスの各フェーズを一つの流れとして捉え、定量的な指標にもとづいて分析・管理することで、ボトルネックやプロセス間の無駄を見つけやすくなります。

次回の記事を確認したい方は、こちらからアクセスしてください。

関連記事:HubSpot Sales Hubの使い方を徹底解説【パイプライン構築編】

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松永創 FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。