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デジタルセールスとは?代表的な3つのツールと成功事例を紹介

2021.10.06

2023.06.08

営業DXコラム

DX化が進んだ現代社会では、BtoB営業でもデジタルセールスの導入が欠かせなくなりました。
しかし、「どうやってデジタルセールスを実施すればいいかわからない」という営業担当者も多いのではないでしょうか。

そこで本稿では、チームとして営業活動を成功に導くために必要な、デジタルセールスを支援する3つのツール、デジタルセールスを行うメリット、さらには具体的な事例を紹介します。

より効率的な営業活動を実現するために、ぜひ参考にしてください。

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デジタルセールスとは

デジタルセールスとは、ITツールを活用した営業活動のことをいいます。
従来の営業活動は、担当者のスキルや人脈、知識に依存しがちで、1人の担当者がアポ取りから契約、アフターフォローまで一貫して業務に携わっていました。

相手企業と信頼関係を築きやすいというメリットがありましたが、従来の営業スタイルではチームとして管理が難しく、担当者それぞれの力量に委ねざるを得ませんでした。

そこで、営業プロセスすべてを個人に委ねる属人化を防ぐために、さまざまなデジタルツールを導入し、アナログな営業活動をデジタルと統合する動きが急速に広まってきています。

そのような手法をデジタルセールスと呼び、IT技術の一般化に伴い、デジタルツールで営業組織を改革する企業が増加しています。

デジタルセールスを支援する3つのツール

では、デジタルセールスを促進させるツールにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、MA、SFA、テレビ会議システムといった3つのツールについて解説します。

MA

MAとは「マーケティング・オートメーション」の略称で、その名の通り企業のマーケティング活動を自動化するツールです。

顧客の行動分析や細分化した顧客ニーズを把握でき、広告キャンペーンやメール配信など、次に取るべきアクションやタイミングだけでなく、アプローチに対する効果までわかります。

代表的なMAツールとして、HubSpot、Satori、Pardotなどが挙げられ、大企業だけでなく中小企業も含めて広く活用されています。

MAについての詳細は、こちらの記事を参考にしてください。
参照:中小企業におすすめのMAツール9選!料金や機能を詳しく比較

SFA

SFAは、日本語で「営業支援ツール/営業支援システム」と呼ばれるツールです。
その名の通り、営業活動に関する業務管理を支援するツールで、顧客情報、進捗、スケジュール、契約状況、受注案件などが管理できます。

営業プロセスが可視化されるため、マネージャーはチームの動きを管理しやすくなり、さらにデータを蓄積することで、受注や失注傾向を分析できる点も特徴的です。

代表的なSFAとしては、Salesforce Sales Cloud、Microsoft Dynamics 365、Zoho CRMなどがあります。

SFAについての詳細は、こちらの記事を参考にしてください。
参照:【SFA比較】主な営業支援ツール(SFA)の特長と違いを解説

テレビ会議システム

テレビ会議システムは、オンラインでクライアント企業との商談や打ち合わせ、社内会議ができるツールです。
リモートで完結するため、訪問時間やコスト削減につながります。

ミーティングだけでなく、新プロダクトのローンチにウェビナーを開催すれば、自社にいながら国内外の新規リードに向けて広くアプローチ可能です。

代表的なテレビ会議システムとして、ZoomやTeamsなどがあります。テレワークが推進される昨今では、必須のツールといえるでしょう。

デジタルセールスを導入するメリット

では、デジタルツールは従来の課題をどのように解決するのでしょうか。デジタルセールスを実施するメリットを解説します。

利益率が上がる

  • 課題:営業利益率は人数に比例しない
  • 解決:デジタルセールスで業務効率化すれば利益率が改善される

企業が毎年成長を続けるためには、営業利益率を向上させる必要があります。一般的に、営業人員を増加すれば売上は増えるといわれていますが、営業利益率は人数と比例しません。

さらに、優秀な営業担当者の採用を継続するのは難しいため、人的ソースに頼るのは限界があるでしょう。

そこでITツールを導入してデジタルセールスを実施すれば、効率的に営業活動ができ、生産性が高めやすくなります。
投入人数に関係なく利益率を改善しやすくなり、少人数でも強いチームを築けるようになるでしょう。

顧客のオンライン上の行動分析ができる

  • 課題:顧客ニーズ把握には対面訪問が必要で、コストがかかる
  • 解決:MAでオンライン上のユーザー行動を把握

これまでの営業活動は、顧客のところに足を運んで対話を重ね、ニーズを引き出す作業が重要視されていました。しかし、それは効率が悪く、時間やコストがかかりすぎるというデメリットがありました。

現在、顧客は相手の訪問を待つのではなく、インターネットを使って気になるウェブサイトに訪問し、プロダクトに関する情報を自ら収集しています。

そこでMAを活用すれば、自社ホームページを訪問したユーザーの属性や動きを分析でき、関心の高いプロダクトやトピックについて把握できます。つまりMAを使ったデジタルセールスでは、短時間でコストを抑えて顧客ニーズを詳細に理解できるようになるのです。

対面回数を最小限に抑えられる

  • 課題:新型コロナウイルスの拡大で、ソーシャルディスタンスが必要
  • 解決:Web会議で商談をオンライン化

新型コロナウイルスの感染予防対策としてソーシャルディスタンスが必要となった現在、企業でリモートワークが推進され、社会全体で接触する機会を少なくする動きが顕著となっています。

営業活動でも同様で、顧客と実際に会わなくても交渉や打ち合わせができる、テレビ会議システムが多く使われ始めました。
電話やメールに加えて、ZoomやTeamsといったテレビ会議システムを活用することで、リモートでも相手の顔を見ながらアプローチやフォローが可能です。

デジタルセールスを活用した成功事例

次に、実際にデジタルセールスを実施して成功した事例について解説します。

【インバウンドマーケティング】HubSpotでクリック率が70%上昇

製造業向けコンサルティングを提供するビジネスエンジニアリング株式会社は、セミナー開催や展示会出展といった従来の方法で、新規リード獲得に難しさを感じていました。

そこでMAツールのHubSpotを導入し、既存コンテンツを流用しながらPDF化した資料をオファーしたところ、コンバージョン率が上昇。さらに、HubSpotを用いたサンクスメールからの資料ダウンロードクリック率が70%となりました。

そのほか、オンラインでのリード獲得数が80%増加するなど、大きな改善が見られています。

参考:https://www.hubspot.jp/case-studies/b-en-g

【リード獲得】MAツールのPardotを活用し、半年で反響数が倍増

不動産の仲介事業などを提供するSREホールディングスでは、事業拡大に合わせて、問い合わせ数などの反響数を急速に上げるために、MAツールの1つであるPardotを導入しました。

セミナー申し込みや問い合わせフォーム作成業務をPardotで効率化し、メールマーケティングを実施して、メール開封率やクリック率を分析。分析結果から、顧客が興味のあるコンテンツ作りに活かし、改善を重ねたところ、半年で反響数が2.5倍となりました。

さらに、Pardotを使って新プラン開発を行ったところ、実装やテストにかかる時間が3分の1まで短縮されています。

参考:https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/sre-group/

【リード育成】MAツールMarketoで質の高いリード育成を実現

ソーシャル経済メディアなどを運営する株式会社ユーザベースでは、集客に工数がかかりすぎるという課題がありました。

そこでMAツールであるMarketoを導入し、新しく流入した新規リードに対してMarketoからメール配信や利用事例の提供、最適化したコンテンツでキャンペーンを実施することで、リード育成を行いました。

Marketoではリードに届くコンテンツがパーソナライズされるため、集客が効率的になり、質の高いリード獲得を実現しています。

参考:https://jp.marketo.com/customers/uzabase.html

【PDCA改善】SFAのSensesで営業の勝ちパターンを把握

グルメに特化したメディア運営の株式会社favyは、アポ率や契約率を把握しきれていないという課題を抱えていました。
各プロセスで改善点を見つけるために、SFAの1つであるSensesを導入し、一つひとつの施策効果を把握することで、営業活動における勝ちパターンの発見に至りました。

Sensesの案件一覧画面では、アプローチすべきポイントを可視化して把握できるため、PDCAを高速回転しやすくなっています。

参考:https://product-senses.mazrica.com/senseslab/customer-cases/favy

【商談】ウェブ会議V-CUBEで商談件数が10倍、成約率が3倍に

メディア運用代行サービスの未来電子テクノロジー株式会社では、企業訪問を、1時間以内で行ける場所のみと範囲指定していました。

そこでV-CUBEセールスプラスというオンライン商談ツールを導入したところ、商談できる幅が全国区へと広がり、商談件数が10倍、成約率は3倍にまで飛躍しています。

さらに、ツールを導入することで営業プロセスの分業化がしやすくなり、効率よく商談に結びつけられるようになりました。

参考:https://jp.vcube.com/case/9201.html

デジタルセールスを導入して営業の生産性を高めよう

SFAやMA、テレビ会議システムといったITツールを融合させたデジタルセールスは、業務効率化をもたらすだけでなく、営業利益率を高めます。

もしまだ導入していないのなら、自社の課題を特定し、飛躍的に成長するためにぜひ活用を検討しましょう。

株式会社FLUEDでは、デジタルセールスを促進するツール導入について、プロの視点からサポートしています。「どこから手をつければいいかわからない」そんなときは、ぜひご相談ください。

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松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

松永創 FLUED CEO / 代表取締役 BtoBマーケティングスペシャリスト

国内システムメーカーの営業としてキャリアをスタート。その後 テレマーケティング企業で事業/拠点の立ち上げ・営業企画に従事。自身もインサイドセールス部門での業務経験を積む。

その後B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。BtoBマーケティング/営業DX/インサイドセールスで携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。

B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。