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HubSpotとSansanの連携方法を解説!メリットや注意点も

2022.11.18

2023.06.07

営業DXツール

HubSpot活用のベースは顧客情報です。そのため、顧客情報を正しい形式で入力する必要があります。

しかし、顧客情報の入力形式がバラバラだったり、手作業による転記ミスがあったりして、HubSpotの活用が進まないと悩む企業も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、マーケティングの自動化や営業支援ツールであるHubSpot名刺情報を簡単にデータ化できるSansanの連携について徹底解説します。

HubSpotにせっかく顧客情報を登録したのに、入力形式が統一されておらず使えないとお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。

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HubSpotとSansanを連携してできる2つのこと

HubSpotとSansanを連携してできることは以下の2つです。

  • 名刺の顧客情報をHubSpotに自動登録できる
  • メールアドレスを基に情報を補足できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

名刺の顧客情報をHubSpotに自動登録できる

HubSpotとSansanを連携すると、紙の名刺をスキャンするだけでHubSpotに名刺の情報を登録できます。

Sansanで自動で登録される情報とHubSpotに紐付けられるコンタクトプロパティーの関係は以下の通りです。

  • 所有者:コンタクト担当者
  • 会社:会社名
  • 役職
  • 氏名:姓名
  • TEL:電話番号
  • Email
  • URL:WebサイトURL
  • 郵便番号
  • 都道府県
  • 市区町村
  • 町域・番地
  • タグ:Sansanタグ
    ※同じ表記になる項目は省略しています

なお、連携設定が完了したあとにしかデータが同期されない点には注意してください。

連携前のデータを登録する方法は後ほど「連携前の名刺情報は自動登録されない」で説明します。

メールアドレスを基に情報を補足できる

Sansanでは、HubSpotに登録されている顧客メールアドレスから顧客情報を補足できる機能があります。

たとえば、サイトのフォームに入力された情報は欠けていたり、間違っていたりすることで十分な顧客情報を収集できないこともあるでしょう。
HubSpotを使えばメールアドレスを基に情報を補完してくれるため、このような悩みから解放されます。

顧客情報を入力するフォームをシンプルにできるため、顧客の離脱を防ぐことにもつながるでしょう。

ただし、HubSpotに登録されたメールアドレスから情報を補完するにはAPI接続が必要な点には注意してください。

HubSpotとSansanを連携するメリット4つ

HubSpotとSansanを連携するメリットは以下の通りです。

  • 顧客情報の属人化を防げる
  • 顧客情報を手入力する手間が省ける
  • 手入力による表記間違いを防げる
  • 顧客情報の入力形式が統一され重複を防げる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

顧客情報の属人化を防げる

名刺を含めた顧客情報の管理を個々の担当者に任せている企業は多いでしょう。
しかし、顧客情報が社内に共有化されていないと、業務や案件の引き継ぎの際に重要な情報が抜け落ちてしまう可能性があります。

HubSpotとSansanを連携すれば、名刺の情報を簡単に社内に共有できるようになります。
そのため、名刺の情報に付随したデータも共有されやすくなり、顧客情報の属人化を防げます。

顧客情報がオープンになっていれば、失注した顧客が再検討し始めたときでも過去の情報を基に適切なアプローチが可能です。

このように、顧客情報の共有は会社に恩恵をもたらします。
名刺の情報を共有化することをきっかけに、顧客情報をオープンにする風土を醸成していきましょう。

顧客情報を手入力する手間が省ける

顧客情報をHubSpotやスプレッドシートに登録するため、名刺の情報を手作業で転記している企業も多いでしょう
HubSpotとSansanを連携させれば、このような手入力の手間から解放されます。

というのも、名刺をスキャンするだけでHubSpotに自動で顧客情報を登録してくれるからです。

自動登録になることで、転記漏れや入力ミスといったヒューマンエラーも防げます。

単なる手作業にかけていたリソースを、マーケティング施策の検討やデータ分析に割けるため、商談の成功率を高めていけますよ。

手入力による表記間違いを防げる

顧客情報を手入力しているときに起こりやすいミスが表記間違いです。
とくに名前や会社名など重要な情報の誤りはトラブルの元になります。

とはいえ、HubSpotに登録した何百もの情報と名刺を照らし合わせて確認することは難しいでしょう。

HubSpotとSansanを連携すれば、表記ミスの発生を心配する必要はありません。
なぜならSansanの名刺をスキャンする精度は99.9%だからです。

HubSpotにSansanを連携させれば、重要な情報を間違える確率はほぼないため、顧客体験を高い状態に維持できるでしょう。

顧客情報の入力形式が統一され重複を防げる

顧客情報の重複は、同じ顧客に複数の営業担当者がアプローチしたり、同一のマーケティングメールを2通送付したりする原因になります。

重複を管理するシステムがなければ、ほぼ確実に起こるミスといっても過言ではありません。
取引先が増えてくれば重複に気づけず、そのまま運用してしまうケースがほとんどです。

HubSpotとSansanを連携すれば、常に同じ形式でデータが入力されるため、表記間違いによる顧客情報の重複を防げます。

さらにHubSpotには、メールアドレスが同一であれば自動で最新情報に上書きしてくれる機能もあるため、同じ顧客の名刺を読み込んだ時の重複登録も防げます。

HubSpotとSansanを利用して正確な顧客リストを作成し、マーケティング活動やデータ分析活動の基盤を強固にしていきましょう。

対策も解説!HubSpotとSansanを連携するときの注意点4つ

HubSpotとSansanの連携には注意すべき点もあります。

  • 連携前の名刺情報は自動登録されない
  • 必要な顧客データのみ同期する
  • 売上高などの企業情報データは取り込めない
  • 連携アプリでは部署名が入力されない

それぞれ詳しく見ていきましょう。

連携前の名刺情報は自動登録されない

Sansanを連携させる前の名刺情報は自動登録されない点に注意しましょう。

Sansanに保存されているデータを同期するには、HubSpotにExcelやCSVファイルをインポートする必要があります。
ファイル内に記入するデータの形式は、HubSpot社が提供するこちらのページ「インポートファイルの設定」を参考にしてください。

他にも、Sansanのタグ機能を利用すれば、HubSpotに既存のデータを同期できます。

HubSpotで同期するタグを指定し、Sansan上で顧客データにタグを付与すれば、既存の名刺情報でも自動で登録できます。

必要な顧客データのみ同期する

Sansanに登録されているデータの中には協力会社の連絡先など、マーケティングや営業活動に関係のない宛先も含まれている場合があります。

そのため、Sansanに登録されているすべてのデータを同期してしまうと、HubSpotのデータの質が悪くなります。

そこで役に立つのがSansanのタグ機能です。
Sansanのタグ機能を使えば、登録されている名刺をグルーピングできます。

「協力会社」というタグを作成し、HubSpotとは同期しない設定にしておけば、新しい名刺を登録してもHubSpotへは反映されなくなります。

Sansanのタグ機能を活用し、必要な名刺情報だけをHubSpotに同期させていきましょう。

売上高などの企業情報データは取り込めない

HubSpotとSansanを連携して取り込めるのは名刺情報だけですが、企業情報も追加したい方もいるのではないでしょうか。

企業データを取り込みたい顧客数が多くないのであれば、外部からデータを購入してHubSpotにインポートする方法がおすすめです。
しかし、定期的に企業情報を更新していくには、毎回データを購入してインポートする必要があります。

追加したい顧客の数が多い、もしくは最新の企業データに定期的に更新しておきたい場合は、外部のサービスを活用しましょう。

FLUEDでは、株式会社NADJA様と提携して、HubSpotの顧客データに企業情報を付与する「FindFolio」というサービスを提供しています。
公式サイトからデータを収集しているデータベースを使用しているので、情報の正確性も担保されています。
資料ダウンロードはこちらからどうぞ。

連携アプリでは部署名が入力されない

HubSpotのアプリマーケットプレイスでSansanを連携させた場合、HubSpotには部署名が登録されない点に注意してください。

肩書きが「株式会社FLUED 営業部 課長 古戸」なら登録される情報は「株式会社FLUED 課長 古戸」になります。
つまり、HubSpotの顧客情報からはどの部署の役職者なのか分からないということです。

部署名を追加するには、手入力をするかZapierでHubSpotとSansanを連携させる必要があります。

HubSpotとSansanを連携する方法

HubSpotとSansanの連携方法を「HubSpotのアプリで連携する」「Zapierで連携する」の2つに分けて解説します。

HubSpotのアプリで連携する

HubSpotのアプリで連携する手順は以下の通りです。

HubSpotにSansanをAPI接続する

  1. HubSpotのメイン画面の右上にある[アプリマーケットプレイスアイコン]からアプリ検索ページへ移動
出典:HubSpot公式HP
  1. 検索バーに「Sansan」を入力して検索
  2. [リクエストしてインストール]をクリック
出典:HubSpot公式HP
  1. Sansanアカウントにログイン
  2. 別のタブでSansanの名刺管理画面を開く
  3. Sansanの管理画面で[設定]>[外部サービス連携]>[API Key]をクリック
  4. 表示されたAPI Keyをコピー
  5. HubSpotのページに戻り「API Key」の入力欄にペースト
  6. 同期設定したいタグにチェックを入れる
  7. [コンタクトのプロパティー]タブに移動
  8. [マッピングステータス]に[OK]が表示されていることを確認

SansanからHubSpotへのデータ同期方法を設定する

[同期設定]タブの「SansanからHubSpotへの同期方法をカスタマイズ」セクションで同期方法を編集していきましょう。

各設定項目は以下の通りです。

  • SansanのコンタクトがHubSpotに存在していないとき:編集不可
  • Sansanのコンタクト情報が更新されたとき
  • Sansanのコンタクト情報が削除されたとき

HubSpot内の顧客情報を最新に保つため、設定内容を確認しておきましょう。

Sansanから同期する名刺情報のタグを設定

インストール時に同期するタグにチェックを入れていない場合、以下の方法でタグを追加してください。

  1. サイドバーメニューで[タグを選択]のドロップダウンメニューをクリック
  2. HubSpotに同期したいタグにチェックを入れる
  3. チェックを入れたタグの右側に表示される[選択的同期]をクリックしてオン、オフを切り替える

同期するタグを指定していないと、Sansanで新規登録するすべての顧客データがHubSpotに同期されます。

Zapierで連携する

出典:HubSpot公式HP

HubSpotとSansanをZapierで連携する方法は以下の通りです。

  1. Sansanの名刺管理画面を開く
  2. Sansanの管理画面で[設定]>[外部サービス連携]>[API Key]をクリック
  3. 表示されたAPI Keyをコピー
  4. 別のタブでZapierの管理画面を開く
  5. [My App]をクリックし、検索バーに「Sansan」を入力
  6. Sansanの右側に表示されている[Connect]をクリック
出典:Zapier公式HP
  1. API Keyをペーストして[Continue]をクリック
  2. 設定画面が開き、トリガーとアクションを選択してZapierを設定

ただし、Zapierで実現したい内容によっては、下の図のような有料プランへの契約が必要になります。

出典:Zapier公式HP

HubSpotとSansanを連携して顧客情報を有効活用しよう

本記事では、HubSpotとSansanの連携について解説してきました。

HubSpotを使用したマーケティング施策やデータ分析の精度を向上させるには、顧客情報の正確さが重要です。HubSpotとSansanを連携させることで、正しい形式での顧客データ入力が実現します。

Sansanは名刺をスキャンするだけで顧客情報を99.9%の精度でデータ化してくれるサービスなので、単純な事務作業を効率化できるメリットもあります。

さらにFindFolioのように、顧客情報を基に企業データを紐付けてくれるサービスを組み合わせれば、アプローチすべきターゲットをより明確に絞り込めます。

このように、HubSpotとSansanを連携し、入力した顧客データを活用することで、紙の名刺をマーケティングや営業支援に役立つデータへと変えていきましょう。

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松永創 FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。