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HubSpot SalesHubとは?概要や機能など詳しく解説!

2023.05.16

2023.06.07

HubSpot

HubSpot Sales Hubは無料で一部の機能を使うことができる営業支援ツールです。

今回は、Sales Hubの顧客データや取引データの、会社データの蓄積のされ方やタスク管理・売り上げ予測など主な機能について詳細に解説していきます。「本格的な導入に踏み切れない」と悩む方は、ぜひ参考にしてください。

HubSpot Sales Hubを解説!

HubSpotは、世界120カ国以上で167,000社以上の企業が利用しているクラウドサービス型のCRMツールです。

営業支援だけでなく、MAやCMSなどさまざまな機能を備えています。中でもHubSpot Sales Hubは、営業支援に特化したCRMツールです。

HubSpot Sales Hubの導入を検討している方は、どのようなサービスなのか概要を確認して、自社に適したツールなのか社内で協議してみてください。

HubSpot Sales Hubとは

HubSpot Sales Hubは、SFA(Sales Force Automation)です。SFAとは「営業支援ツール」の意味合いを持ち、顧客情報や営業プロセスの進捗状況を管理し、営業活動を支援する機能を備えています。

SFAとCRMは混合されやすい用語ですが、CRMは顧客管理を重視したツールであり、顧客情報の一括管理が主な機能となります。一方、SFAは営業活動を支援するツールであり、販売プロセスの自動化が目的です。

HubSpotには以下の5つのCRMツールがあり、Sales HubはSFAツールとして企業の営業活動を支援できます。

  • Marketing Hub 
  • Sales Hub
  • Service Hub
  • CMS Hub
  • Operations Hub

HubSpot Sales Hubは、営業プロセスの進捗管理や成約率の向上、顧客との信頼関係の構築をサポートするSFAツールです。

「営業活動を強化したい」「顧客獲得・成約率向上を目指したい」企業は、HubSpot Sales Hubの導入を検討してみましょう。

HubSpot Sales Hubはこんな企業におすすめ

HubSpot Sales Hubが自社に向いているか、悩んでいる方は次の特徴に当てはまっているか確認してみてください。

HubSpot Sales Hubに向いている企業の特徴

  • マーケティングや営業活動のリソースが不足している
  • データを活用したマーケティングや営業ができていない
  • マーケティング・営業活動が属人化している

HubSpot Sales Hubは、マーケティングや営業活動を支援し成約率の向上・新規顧客の獲得や顧客との関係性構築を強化できます。

そのため、上記の特徴に当てはまる企業はHubSpot Sales Hubで現状の課題を解決してみましょう。

HubSpot Sales Hubを導入して、データを活用した営業支援・営業プロセスの可視化や顧客情報の管理をおこない、企業の業績向上につなげてください。

HubSpot Sales Hubの概要

HubSpot Sales Hubの導入を検討している企業は、具体的な価格プランやサービス内容を理解しておきましょう。

HubSpot Sales Hubの概要を確認して、導入を検討してください。

HubSpot Sales Hubの価格プラン

HubSpot Sales Hubの価格プランは、次の通りです。

HubSpot Sales Hubのプラン月額料金利用可能な機能
無料トライアル0円・コンタクト管理
・取引パイプライン
・見積もり作成
・ミーティング設定
・ウェブチャット
・レポート作成ダッシュボード
Starter5,400円〜・無料版の全機能
・顧客情報の管理
・タスクの管理
・メールの自動化
・レポートの作成
Professional54,000円〜・Starterの全機能
・カスタマーサポート
・販売プロセスのカスタマイズ
・カスタマーサクセス
・他CRM・SFAツールとの連携
Enterprise144,000円〜・Professionalの全機能
・セールスプロセスのカスタマイズ
・スクリプトの作成
・ワークフローの作成

HubSpot Sales Hubでは無料トライアルのプランから、大規模なビジネス向けのEnterpriseプランまでが用意されています。

各プランの機能や月額料金から、自社にあった最適なコストパフォーマンスを発揮できるプランを選ぶことが大切です。
まずは無料トライアルプランから利用を始めて、自社の目標や課題を達成・解消できる機能が備わったプランを選んでください。

また、HubSpotには「Sales Hub」だけでなく「Marketing Hub」「Service Hub」「CMS Hub」「Operations Hub」のサービスと組み合わせてお得に購入できるバンドルがあります。

通常の価格プランよりバンドルを利用してサービスを契約した方が、自社のニーズを満たして最適なサービスを利用できます。

CRMツール導入にあたって、「どのような機能が必要か?」「目的や課題を達成するために使える予算は?」など費用対効果を社内で協議して、HubSpotの利用プランを検討してみましょう。

HubSpot Sales Hubでできること

HubSpot Sales Hubを活用すれば、リードナーチャリングができます。リードナーチャリングとは、見込み顧客(リード)の購買意欲を高めて、将来の受注や契約につなげていくマーケティングのことです。

HubSpot Sales Hubのマーケティング・営業支援機能を活用すれば、マーケティングや営業活動を効率化して、スムーズな契約・受注が見込めます

また、他のソフトウェアとシームレスに連携が取れるため、既存システムと併用して業務効率の向上が期待できます。

なお、SalesforceはHubSpot Sales Hubと並ぶ、世界的に有名なSFAツールです。HubSpot Sales Hubとの違いは、Salesforceは自社にあった機能や仕様へと柔軟に替えられるカスタマイズ性です。

Salesforceを活用すれば、HubSpot Sales Hubと同様にマーケティングや営業活動を効率化できます。
しかし、無料トライアルから始められて導入支援も充実しているHubSpotに比べると、Salesforceは使いこなすまでに時間と労力がかかるので要注意です。
さらに、Salesforceでは無料トライアルを実施されていないため、いきなり本格導入をしなければなりません。

SFAツールの導入を検討している方は、HubSpot Sales Hubでできることを確認して、まずは無料トライアルでお試しください。

HubSpot Sales Hubの機能

HubSpot Sales Hubのデータは、会社データ・取引データ・コンタクトデータの3つで構成されます。

HubSpot Sales Hubは、顧客情報や取引履歴・営業進捗をデータで可視化して、営業活動を効率化できます。

電話やメールなど営業活動の履歴を管理・自動化する機能が備わっているので、HubSpot Sales Hubで使える主な機能を確認しておきましょう。

タスク管理

HubSpot Sales Hubには、次の営業活動におけるアクションを管理するタスク管理機能が備わっています。

予定されている商談やメール・電話などのタスクを管理し、ToDoリストを作成すれば営業活動を効率化できます。

タスク管理機能では、当日におこなうタスクをフィルタリングで管理し、優先順位をつけながら営業活動を進めることが可能です。

たとえば、「◯月◯日の何時に取引先へ電話する」「商談後◯日で電話する」など、具体的なタスクを管理しておけば電話忘れや訪問遅れなどの機会損失を防げます。

時間を効率的に使って営業活動をおこなうために、HubSpot Sales Hubのタスク管理機能を活用しましょう。

Eメールテンプレート

HubSpot Sales Hubは、Eメールテンプレートを設定して、チーム内で共有できます。

新規顧客訪問後の挨拶メールや営業メール、アポイントメールなど頻繁に使用する文面をテンプレートに設定しておけば、営業活動を効率化して空いた時間に他の作業をおこなうことが可能です。

また、各テンプレートの開封率やエンゲージメント率を管理し、効果の高いテンプレートを把握できるため、アポイント獲得や顧客開拓につながります。

設定済みのテンプレートは、OutlookやGmailからワンクリックで呼び出せるため気軽に使える便利な機能です。

Eメールトラッキング

HubSpot Sales HubはEメールトラッキング機能が備わっています。

Eメールトラッキング機能を活用すれば、メールを送った相手の行動や営業の効果を把握して、次のアクションへつなげられます。

たとえば、メールを送った相手がメールを開いたりリンクをクリックしたりと、アクションをおこした際に設定しておいた自動送信メールを送ることが可能です。

なお、Eメールトラッキング機能は、メール履歴ややり取りを管理できるため営業活動を可視化できます。

提案書や契約書への重要なアクションを見逃さずに、迅速なアプローチをかけられるため成約率の向上が可能です。

コールのトラッキングと記録

HubSpot Sales Hubはメールをトラッキングするだけでなく、コールのトラッキングと記録も可能です。

受話器を使わずにHubSpot Sales Hubから直接顧客に電話ができ、システム上で発信・録音・CRMへの記録ができます。

過去の電話内容を振り返ったり精度の高いアポイント方法を、チーム内で共有したりすれば、よりアポイント獲得率を向上させられるでしょう。

コールのトラッキングと記録機能を活用して、電話営業の精度を高めてください。

ミーティング設定

HubSpot Sales Hubのミーティング設定を活用すれば、何度もメールを送って日程を調整する必要がありません。

予定をGoogleカレンダーやOffice365カレンダーと同期して管理するため、一目で空いている日程を把握できます。
なお、参加者のカレンダー上で空いている日程を自動的に提案できるため、スムーズな日程調整が可能です。

取引先とGoogleカレンダーやOffice365カレンダー上で、30分単位や1時間単位で時間を調整して、日程調整を効率化してみましょう。

ミーティングに参加して欲しい顧客に、ミーティングリンクを送れば、カレンダーから空いている日程で調整してもらえます。

セールスオートメーション

HubSpot Sales Hubのセールスオートメーション機能は、営業業務を自動化して効率化できます。

リードの割り当て、取引作成、タスク処理、見込み顧客へのフォローアップや育成を自動メールで対応でき、営業活動にかかるタスクを大幅に軽減可能です。

特定の重要顧客へのアクションやフォローが必要なコンタクトが生じた場合は、営業メンバーにアラートが鳴るよう設定できるため、迅速なフォローアップへつなげられます。

ウェブチャット

HubSpot Sales Hubのウェブチャット機能は、Webサイトを閲覧しているユーザーとチャットでコンタクトをとれます。

Weサイトの訪問者とリアルタイムでコンタクトをとれるため、新規顧客の獲得や顧客満足度の向上が可能です。

また、閲覧ページや訪問者のアクションにあわせた自動返信やチャットボットの表示もできるため、営業メンバーのタスクを軽減できます。

ウェブチャット機能でチャットボットを表示して、ミーティング予約やヘルプデスクへの回答を自動化してカスタマーサポートを効率化してみましょう。

パイプライン管理

HubSpot Sales Hubのパイプライン管理機能を活用すれば、顧客への提案ステージを登録・確認できます。

顧客との商談が現在どのステージにあるのか、現状を可視化し次のアクションを瞬時に把握可能です。
さらに、商談ステージごとの顧客・リード数や売り上げ予測を確認できるため、営業計画の優先順位を立てやすくなります。

HubSpot Sales Hubの無料トライアルではパイプライン管理を手動でおこない、有料プランでは自動でステージ移行をおこなってくれるため、ステージ登録・確認に手間がかかりません。

HubSpot Sales Hubの拡張機能を活用する

HubSpot Sales Hubの利便性を高めるため、拡張機能を活用してみましょう。
既存の機能に加えて、拡張機能を追加すればより高いパフォーマンスを発揮できます

HubSpot Sales Hubの拡張機能を活用する方法を理解して、必要な拡張機能を追加してください。

HubSpot Sales Hubの拡張機能の使い方

HubSpot Sales Hubの拡張機能を活用するには、次の手順が必要です。

  • 拡張機能のセットアップ
  • 拡張機能の設定
  • 拡張機能のトラブルシューティング

まず、HubSpot Sales Hubの拡張機能を活用するため、デスクトップにHubSpot Sales Hubをインストールします。
インストールが完了したら拡張機能にアクセスするため、Gmail受信トレイの右上にある「スプロケットアイコン」をクリックしてください。

ログとトラックを設定して、Gmailからメールを送信するたびに設定が適応されるよう設定することも可能です。

続いて、HubSpotアカウントへログインして、ナビゲーションバーにある「設定アイコン」をクリックします。
左側のサイドバーにある「全般」から「Eメール」タブをクリックし、「Eメール拡張機能設定」にある拡張機能を設定してください。

拡張機能を設定しても使用に問題がある場合は、トラブルシューティングをおこないましょう。
Chromeブラウザと拡張機能を更新して、拡張機能が表示されるよう設定されているか、拡張機能が許可されているか確認してください。

拡張機能がオンになっているか、正しいGmailアカウントでログインしているか確認して、正常に拡張機能を使えるようにトラブルシューティングをおこないます。

詳しいトラブルシューティング方法は、以下にまとめられていますので、参考にしてみましょう。

参考:HubSpot Sales Chrome拡張機能のトラブルシューティング

HubSpot Sales Hubを導入してみる

HubSpot Sales Hubを導入することが社内で決まったら、実際にインストールして使ってみましょう。

最後にHubSpot Sales Hubを導入する前のチェックポイントを紹介しますので、導入前に活用してください。

HubSpot Sales Hubを導入する前のチェックポイント

HubSpot Salesforceを導入する前には、次のポイントを確認しておきましょう。

  • 導入する目的を明確にする
  • 自社に必要な業務を洗い出す
  • サポート体制を確認する

HubSpot Sales Hubを導入する目的を明確にして、自社に必要な業務を洗い出しておいてください。

どのような業務が必要か課題とタスクを洗い出しておけば、HubSpot Sales Hubを導入する際に最適なプランを見つけやすいです。

また、プランごとのサポート体制を確認して、どのプランで契約すべきか無料トライアルでお試し利用している間に社内で協議してください。

本格導入する前に上記のチェックポイントを確認して、HubSpot Sales Hubを導入に備えましょう。

HubSpot Sales Hubを活用する!

HubSpot Sales Hubは、マーケティング・営業支援ができるツールです。

Eメールテンプレート機能やトラッキング機能、ミーティング設定やパイプライン管理などさまざまな機能を活用して、営業活動を効率化できます。

HubSpot Sales Hubには無料トライアルを含む4つのプランがあるため、自社の課題や目標にあった最適なプランを選んでください。

この記事で紹介したHubSpot Sales Hubを導入する前のチェックポイントを参考に、社内でHubSpotの本格導入に備えて準備しましょう。

まずは無料トライアルでHubSpot Sales Hubを試して、本格導入すべきか検討してみるとリスクヘッジができます。


松永創 FLUED CEO / 代表取締役 Hubspotシニアスペシャリスト

B2Bマーケティングエージェンシーでベンチャー企業から大手IT企業、製造業など様々なマーケティングに携わる。 HubSpotゴールドパートナーとしても認定され、サポート実績多数。WEBを中心としたオンライン施策から、インサイドセールスや展示会といったオフライン施策まで幅広く支援している。携わった企業/プロジェクトの数は500以上に及び、スピード感あふれるコンサルティングには定評がある。 B2Bマーケティング/営業DXなどのテーマを中心になど講演多數。