
HubSpotとは、インバウンドマーケティングやカスタマーサービスをはじめとしたソフトウェア製品を開発・提供する企業です。2005年にアメリカのマサチューセッツ州で創業し、現在では世界中の企業で導入が進んでいます。
HubSpotでは主に、「マーケティング」「セールス」「カスタマーサービス」「コンテンツマネジメントシステム(CMS)」の分野でサービスを展開しているのが特徴です。ほとんどで無料プランを用意しているので、マーケティングツールを初めて使う方でも気軽に導入できます。
たとえば、見込み顧客の情報を一元管理できる「CRM(顧客関係管理)」や、メール送信やフォーム作成などの業務を効率化できる「MA(マーケティングオートメーション)」としての機能を利用できます。ほかにも、営業の案件情報などを管理できる「SFA(営業支援システム)」の機能も使用可能です。
この記事では、CRMやSFA、MAに関連したHubSpotの機能や使い方を紹介します。下記の動画でも解説していますので、どうぞご覧ください。
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コンテンツ目次
HubSpotの機能
HubSpotはリード作りから営業案件管理、顧客のカスタマーサクセスへと自社プロダクトのマーケティングから営業まで幅広くサポートするCRMです。ここでは、HubSpotの基本構造と顧客関係情報の管理機能について解説します。
HubSpotの機能は大きく分けて3つ
HubSpotは以下の3つの機能を搭載したCRMです。
- Marketing Hub
- Sales Hub
- Service Hub
下記で示すように、CRMが中心にありそれを取り囲むイメージで、各3つのセグメントが存在します。

3つのセグメントを説明する前に、HubSpotの顧客関係管理(CRM)について解説します。
HubSpotは顧客企業の情報を個人レベルで自動的に記録できる
HubSpotでは、企業に所属する個人レベルで顧客情報の管理ができます。さらに、企業担当者とのやり取りやアクティビティーなどの情報が履歴として自動で蓄積される点がポイントです。
たとえば、メールのやり取りやWebサイトの閲覧履歴、予約や問合せフォームで送られてきた情報などがコンタクトと呼ばれるデータベースに自動で蓄積されます。そのため、日々更新される顧客関係情報を記録する手間が省ける上に、正確で新しい情報を常にチーム全体で共有できます。

Facebookで表示されるタイムラインのような感じで、顧客情報を確認できます。
他にも、HubSpotのコンタクト管理には以下の機能が搭載されています。
- 一覧表示からの検索
- 一覧表示のフィルタリング機能
- 一覧表示が可能な列の編集・設定
- 重複しているコンタクトの管理
- コンタクトの登録・編集
まずは、HubSpotのCRMについて概要を掴んでいただけましたでしょうか。以降では、Marketing HubやSales Hub、Service Hubの各セグメントについて順に解説します。
Marketing Hub

先ほどご紹介したHubSpotの機能の1つである「Marketing Hub」。
「Marketing Hub」を使えば専門知識がなくても簡単にWebサイトやLPを制作することができます。一般的にWebサイトの制作は数十万円ほどの費用がかかりますが、「Marketing Hub」であれば自分ですぐに低価格でWebサイトを制作できます。
ここでは「Marketing Hub」の機能をご紹介します。
Marketing Hubの機能
「Marketing Hub」には、マーケティング業務に必要な機能が豊富に実装されていますが、以下の3つの機能に集約されます。
訪問者を惹きつける機能
- ブログ:コンテンツとして公開できる。
- SEO:検索エンジンより流入を図ることができる。
- 広告のトラッキングと管理:プラットフォームへの広告出稿を管理できる

- SNS管理:SNSへの公開などを管理できる
- 動画:ホスティング・管理を行える
- ウェブチャット:リアルタイムで顧客と会話ができる
リードの転換を促進する機能
- LP作成ツール:見栄えのいいLPを初心者でも作成できる
- フォーム作成ツール:ドラッグ&ドロップでシンプルなフォームを作成できる

- MA:マーケティングのワークフローを自動化できる
- メールマーケティング:洗練されたデザインでEメールマーケティングを行える

- ABM:マーケティングと営業チームの連携を強化できる
- リードのトラッキング・管理:顧客のリードを管理できる
レポートとカスタマイズ機能
- マーケティングアナリティクス:カスタムレポートの発行と分析ができる
- カスタムオブジェクト:HubSpotへデータを格納しレポートをチームで共有できる
- Salesforce連携:HubSpotとSalesforceをスムーズに連携できる
「Marketing Hub」を使えばマーケティング業務を一元管理できます。
Marketing Hubの基本的な使い方
マーケティング業務には欠かせない「Marketing Hub」の使い方を解説します。
フォーム作成
まずは、フォーム作成の手順です。
1.HubSpotアカウントへログインする
2.「マーケティング」→「リード情報の収集」→「フォーム」をクリックする

3.「フォームを作成」をクリック

これで「Marketing Hub」でフォームを作成することが可能です。各項目を直感的に動かしながら、簡単にフォームを構築できます。以降の操作については、動画を参考にしてください。
メール配信
続いて、メール配信の手順です。
1.HubSpotアカウントへログインする
2.「マーケティング」→「Eメール」をクリック

3.「Eメールを作成」をクリック

4.Eメールタイプを選ぶ

5.使用するテンプレートを選ぶ

6.「編集」をクリックし配信するメール内容を書く

7.受信者名を指定して送信スケジュールを設定して、「確認および送信」をクリック

メールの操作については、動画も参考にしてください。
これで「Marketing Hub」によるメール配信が可能です。メールも直感的な操作で作成でき、画像をクリック&ドラッグするなどして簡単にデザイン性の高いコンテンツを完成させられます。
メールは簡単に編集・修正などができるようになっています!
広告の連携
続いて、広告と連携させる手順です。
1.HubSpotアカウントへログインする
2.「マーケティング」→「広告」をクリック

3.「アカウント接続」より連携する広告プラットフォームを選択
連携できるプラットフォームは以下の通り。
- Facebook広告
- Google広告
- Linkedln広告
自社が出稿している広告プラットフォームと連携してください。広告とHubSpotを連携させると、各項目からの問い合わせ数なども管理画面上で可視化できます。広告でのリード獲得の情報をタイムリーに一元管理することも可能です。HubSpotの広告管理に関連した機能については、次の動画も参考にしてください。
リード獲得したときの広告のデータでもHubSpotを連携させることで、コンタクトに自動入ってくるので便利!
WEB閲覧履歴解析
続いて、Web閲覧履歴解析の手順です。
1.HubSpotアカウントへログインする
2.「レポート」→「アナリティクスツール」をクリック

3.「トラフィックアナリティクス」をクリック

4.「ページ」をクリックし、「日付範囲」・「頻度」を設定

他にも、多くの変更可能なステータスがあるので、確認してみてください。
Sales Hub

続いては「Sales Hub」の機能を解説します。
「Sales Hub」は「業務支援ソフトウェア」として提供されており、営業チーム内の連携をスムーズにするためのツールです。業務効率化のためには「Sales Hub」を導入することをおすすめします。
Sales Hubの機能
「Sales Hub」の機能は以下の通りです。
コミュニケーションに関する機能
- Eメールテンプレート:効果があったメールをチームで共有できる
- Eメールトラッキング:メールが開封されたかどうかを確認できる
- ドキュメント管理とトラッキング:営業に使えるコンテンツをライブラリーでまとめることができる
- コミュニケーションインテリジェンス:顧客との通話内容を記録できる
- コールのトラッキング・記録:セールスコールに優先順位をつけることができる
- セールスオートメーション:営業プロセスを自動化できる
信頼関係を強化する機能
- ミーティング設定:ミーティング日時をスムーズに設定できる
- HubSpot Payments:決済機能を追加できる
- ウェブチャット:顧客とリアルタイムでチャットできる
パイプラインを管理する機能

- 営業管理プレイバック:営業力を高めるコンテンツを共有できる
- 見積もり作成:デザイン作成の見積書を作成できる
- セールスアナリティクスとレポート:営業活動に関わるデータを一元化できる
以上が「Sales Hub」に搭載されています。
Sales Hubの基本的な使い方
ではここから「Sales Hub」の基本的な使い方を解説します。
取引(案件)の追加
まずは、取引追加の手順です。
1.HubSpotアカウントへログインする
2.設定マークをクリック

3.「オブジェクト」→「取引」

4.「パイプライン」を選択して、ドロップダウンメニューより「パイプラインを作成」をクリック

5.パイプライン名を決め「作成」をクリック
これで取引を追加できました。プロダクトの金額やクローズ日を入力すると、売上の予測も立てやすくなります。
取引(案件)の進捗管理
続いて、取引の進捗を管理するための手順です。
1.HubSpotアカウントへログインする
2.「オブジェクト」→「取引」→「パイプライン」をクリック
3.ドロップダウンメニューより「アクション」をクリック
ドロップダウンメニューから、実行するアクションを選択してください。名前の変更や並べ替え、アクセス権の管理、削除ができます。

パイプラインでは、金額やクローズ日が書かれた顧客情報を、付箋を動かすように直感的な操作ができます。さらにパイプライン上の情報が変更された場合も、取引アクティビティーとしてコンタクトに自動記録されます。
パイプラインの操作の様子は、動画をご覧ください。
取引の進捗情報を一覧や担当者や期日などで絞り込んで可視化できますよ!
売り上げの管理(フォーキャスト)

続いて、売上管理の手順です。
今回は、コンタクトのタスクを登録する方法をご紹介します。
1.HubSpotアカウントへログインする
2.「セールス」→「フォーキャスト」をクリック
3.管理するステータスを選択する
取引ステージ別:取引ステージ
カテゴリー:フォーキャストカテゴリー
これで売上の管理をすることができます。フォーキャストは売上と期待値で導き出される売上予測です。たとえば100万円の案件が50%の確率で成約できるとすると、フォーキャストでは50万円と記録されます。フォーキャスト上にある情報から、自動で将来の売上予測を示すことも可能です。
3ヶ月先5ヶ月先の売り上げの予測も、HubSpotを使うと簡単に管理できます!
取引の管理項目の作成
続いて、取引項目の作成の手順です。
1.HubSpotアカウントへログインする
2.「セールス」→「取引」をクリック

3.「取引を作成」をクリック

4.詳細を入力して、「作成」をクリック

以上で取引項目の作成ができます。プロパティと呼ばれる取引の管理項目ごとに集計やレポート作成が可能です。
クローズ日や金額のデフォルト項目だけではなく、会社の従業員数や社用車の所有台数などの追加項目で管理することもできます。さまざまな業種に適した項目を設定できる点が魅力です。
その他にも、メールや進捗の変更履歴が自動で蓄積されたり、ミーティングログを記録したりすることができます。架電件数や商談件数などの情報も従業員間で共有できるため、ミーティングでの状況報告を効率化できます。
Service Hub

3つめはService Hubです。
Service Hubは顧客満足度を向上させるためのツールで、以下の履歴が蓄積されています。
- 顧客とのチャット
- 顧客とのEメール
蓄積されたデータはCRMと連携でき、チーム内での共有が可能です。
またプロパティでは、取引の管理項目を自由に設定でき、項目ごとに優先順位をつけることで対応漏れを防ぐこともできます。

Service Hubの機能
Service Hubには、以下の機能が実装されています。
顧客との関係強化
- カスタマーポータル:顧客とのコミュニケーション改善ができる
- ナレッジベース:顧客自身が問題解決に取り組むようにできる
- オムニチャネルカスタマーサービス:受信トレイから複数のチャネルに切り替えができる
- インバウンドコール(β版):HubSpot内からの問い合わせを電話で受け取ることができる
- ウェブチャット:サイト上で顧客とリアルタイムにやりとりできる
- VoIP通話:HubSpotから顧客へ直接電話がかけられる
チームの業務効率化
- ヘルプデスク:チケットを登録し優先順位を定める
- カスタマーサービスアナリティクス;分析情報を確認する
- チーム管理:チーム内で情報を共有し確認する
- SLA管理:顧客対応を見える化する
- モバイル受信トレイ:チームサポートに必要なツールを入手できる
- カスタマーサービスの自動化:手動プロセスを自動化する
Service Hubを利用すると、顧客対応に無駄が生じません。
Service Hubの基本的な使い方
顧客対応には、欠かせないService Hub。ここでは、Service Hubの基本的な使い方を解説します。これさえ押さえておけば、Service Hubを使う上で問題は生じません。
カスタマーポータルの構築
カスタマーポータルは自社で構築する必要があります。
「構築」と聞くとプログラミングやWeb制作のスキルが必要になると思われがちですが、Service Hubの場合は専門スキルが必要ありません。Service Hub内にあるノーコードを使えばカスタマーポータルの構築は容易です。
詳しくはこちらを参照してください。
ウェブチャット
ウェブチャットを利用すると、ウェブサイトへの訪問ユーザーと、リアルタイムでやりとりできます。
「ターゲットメッセージ」を開き受信したメッセージを確認してください。また、以下のようにメッセージの担当者を決めることもできます。
- サービスチームへ割り当てる
- リードをセールス担当者に引き渡す
HubSpotをうまく活用して効率よく活動しよう!

今回はHubSpotの使い方について解説しました。HubSpotは多くの企業で導入されており、実績のあるCRMです。
この記事で解説した「Marketing Hub」や「Sales Hub」、「Service Hub」の3つのセグメントを使いこなせると、マーケティングや営業に関わる業務を効率化できます。その結果、よりビジネスの成長が加速するでしょう。
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